中国で過ごす中秋節 丹羽麻衣子
中秋節、いわゆるお月見の行事は日本でもポピュラーですから特別珍しい感覚はありませんが、中国と日本ではだいぶ違うようです。中国では月見だんごの替わりに主役となるのは「月餅」。恥ずかしい話ですが、日本ではあまりにも月餅は浸透しているので月餅は和菓子だと思っていました!(中国の皆さん、ごめんなさい)
さて、本家本元の中国の月餅は日本のものより、大きくてずっしりと重く存在感があるように思いますが、驚くのはその中身です。中国人が口を揃えて「美味しい!」というアヒルの卵の黄身の塩漬け。甘いあんことのその相性は、、、私には理解できませんでした。
しかし、こういう場合は外国人には解らない中国の伝統的な美味しさということでいいのだと思います。
中秋節の時期に出回る月餅は値段も味もパッケージも実に様々です。これを普段お世話になっている人刪に贈ったり、また贈られたり、そして会社から支給されたりと、やはり中秋節は国を挙げてのお祭りなんですね。また、この連休を利用して旅行に出かける人も多いようです。
私、中国で暮らす日本人の中秋節の過ごし方ですが周りの皆さんからは「どこかに旅行に行かないのですか?」と聞かれることが多々あります。しかし北京生活1年半ほどの若輩者の私にとっては、現在はまだ日々が珍しく、新鮮な時間なので毎日が海外旅行の様なものですから、敢えてこの時期の旅行は必要ないかもしれません!
中秋節では月を眺めながら「今頃、日本でもみんな同じ月を見ているんだろうなあ」などと祖国を思うのもいいかもしれません。因みに幼少の頃より、月にはうさぎが住んでいて餅つきをしていると聞かされてきましたが、中国ではうさぎと美女が共に暮らしていると考えられているそうです。
(文責:丹羽麻衣子)
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