中国の胡錦涛国家主席が8月1日、外国メディアの合同取材を受けた際、五輪の中国経済の全体に対する経済促進効果は高く見積もってはならないという意思を表明しました。専門家はこれについては、五輪が中国にもたらす総合的な利益を無視してはならないが、冷静に五輪景気を見つめることは、中国経済の全体的なバランスに有利だと指摘しています。
現段階で、北京五輪の経済効果を正確に見積もることは難しいのですが、以下の二つの動きを無視してはならないと言われています。一つは去年10月に続き、この5月、北京五輪の支出が再度、上方修正され、20億ドルあまりになったこと。二つ目は、北京五輪経済研究会が、五輪の北京経済への牽引効果に対する見積もりを下方修正したことです。五輪の開催により、北京の経済成長率は2%伸びるだろうという2001年の見積もりは、今、0.8%に下方修正されています。
しかし、一方では、北京オリンピックの重点プロジェクトに対する総投資は2800億元に達し、2007年度の中国の財政収入の5%を占めています。これを全国の経済規模と比べますと、比較的小さい数数字で、2007年、北京市のGDPは全国のわずか3%しか占めていません。
専門家はまた、「現在は依然として、中国のマクロ規制の肝心な時期で、経済の合理的で安定的な伸びを保たせ、大幅な変動を避けることが、マクロ規制の主な目標だ。五輪は中国経済に対して、穏やかに促進効果があるものの、マクロ規制という大局から離れることはない」、と見ており、さらに、「オリンピックの経済効果を高く見積もらないことは、オリンピックが終わった後も、経済の減速がないことを意味している」と見ています。(Yan)
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