今中国の家電製品の売り場では、何かを買うとおまけをプレゼントする商戦がますます盛んになっているというニュースが中国経済ネットに掲載されていました。驚かされたのは、このおまけが飲み物とか洗剤とかという安いものではなく、何と電子レンジやDVDレコーダーなど高価な商品までもが登場していることなんです。
中国の電気店では値引きをすることは余りなく、おまけをつけて売ることが多いです。電子レンジを買った時には、レンジで暖める事ができるという茶碗やお皿のセットをもらいました。それはそれで他に食器を余り買っていないので、今でも私が使っている食器の中心的なものとなっていますから、大変役には立っているのですが、他の電気製品を買った時にもらったおまけは、欲しいものではなかったので、値引きをしてくれた方がいいなと思ったことがありました。
7月はサラリーマンには大型連休がある訳でもなく、これまでですと家電製品のセールスはそれほど盛んな時期ではないようですが、今年はこの「おまけ商戦」が激しく繰り広げられているとニュースは伝えています。そのおまけの中味ですが、小さいものでは、飲み物や電気ポット、アイロン、電気釜などから始まって、大きいものでは洗濯機やカラーテレビ、デジタルカメラまであるということです。
北京市朝陽区の電気店で、ある夫婦は広告に乗っていた液晶テレビを買うつもりでやってきたが、店員からは広告に出ているものよりは5000元ほど高い別の液晶テレビを勧められ、その代わりに9000元もするホームシアターをサービスしますと言われて、大変迷っていたということです。劉さんならどうしますか?こうしたおまけ作戦は国産の家電製品だけではなく、外国商品にも及んでおり、ソニーの液晶テレビを買えばDVDレコーダーとテレビの台置きが、また東芝の47インチの液晶テレビを買うとノートパソコンが付いてくるという店もあるそうです。こうなると初めから買いたい物を二つ決めていてそれをオマケにする店を探すという方法もあるかもしれませんね 。
また今年の春節のときのことですが、こんな例もあったようです。40インチ以上の液晶テレビを買う人には20インチの同じく液晶テレビをサービスするという作戦です。中国語では「買一送一」という売り方、あるものをひとつ買えば同じものを一つサービスするという方法ですね。そうか一つの値段で二つも買えるのか、これは得するなと感じたものですが、でも考えてみれば、一つのものをもっと値引きできるという事です。
話しを電気店のおまけ大作戦の事に戻しますと、こんな面白い話が出ていました。その店は、高価な商品をおまけにしているところではなく、飲み物やポットなどをおまけにしている店ですが、その店の出口にはおまけにもらった飲み物を買い取る業者が看板を立てて商売をしていたというのです。コカコーラ一箱を28元で買い物客から買い取り、知り合いの店に売ると34元で売ることが出来る。その日は一日で50箱あまり買い取る事ができたので、300元余りの儲けになったと取材した記者に話していたという事です。買い物客としても重いものを家まで持って帰るのは面倒ですから、助かりますよね。飲み物であればこんな商売が成り立つでしょうが、ではおまけでもらった電子レンジやデジカメを買い取る業者はいないでしょうね。しかし中国に来て感じることは、ちょっと知恵を働かせれば、どこにでも商売の可能性はあるのだなと感心しています。(NAKAMURA)
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