Q 中国鉄道省はこのほど、主要在来線の高速化を行ったと聞いていますが、それは主として、どのような内容ですか。
A 中国鉄道省は、中国の鉄道を4月18日零時から、6回目のスピードアップを実施すると発表しました。それによりますと、環渤海、長江デルタ、珠江デルタ及び華東、中南、西北、東北地区の重要都市の間で、時速200キロ以上の動力分散方式の列車を運行させ、北京、上海を中心とした快速旅客輸送ルートを形成します。また、貨物輸送では、全国90の主要都市及び沿岸部の8の港湾及び石炭、電力、鉄鋼などの重点企業を結ぶようになります。新列車運行図によると、旅客列車はおよそ140.5往復の増加、貨物列車は1316往復増え、鉄道旅客と貨物の輸送力はそれぞれ18%増と12%増になるということです。
Q スピードアップの背景はどのようなもので、また、その効果はどのように見込まれていますか。
A 中国の鉄道輸送力は長い間、中国経済のボトルネックとなっていました。貨物輸送をとってみると、高速化改造が行われる前まで、全国で一日あたり30万輌の車両が必要だったのに対し、そのわずか35%しか提供できなかったということです。このような情勢を是正するため、中国鉄道省は1997年以来、6回にわたり、在来線のスピードを引き上げました。前回のスピードアップは2004年4月18日に行われたもので、その時の高速化により、全国の鉄道旅客列車の平均時速は65.7キロに達しました。ちなみに、今回の高速化により、鉄道の平均時速は70.18キロに高められ、旅客輸送は毎日、40万席分が増加しました。
鉄道省経済計画研究院を初めとした10の団体の分析によりますと、輸送コストの低下と時間の短縮により、年間300兆元あまりの社会効果を生み出すことになり、また、スピードアップで回転率が高められたことだけを見ても、年間新たに200億元余りのGDPを作り出すことができると見込まれています。(Yan)
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