Q)中国では、このほど『物権法』が公布され、国、集団、個人の物権の平等保護を掲げているようですが、これは今後、中国の社会主義市場経済の中身に変化が起きることを意味するのでしょうか。
A) これについて、全国人民代表大会法律委員会の委員で、中国法政大学の徐顕明学長は、物権法における「平等保護」とは、異なる所有制が国民経済の中で同等の地位と役割を果たすことを意味しないと強調しています。それによりますと、「中国の憲法は公有制経済が主で、国有経済が主導的な力を持ち、非公有制経済は社会主義市場経済の重要な構成部分であって、国民経済での地位と役割はそれぞれ違うものである。こうした違いは主として、国のマクロ規制、公的資源の配分、市場参入などの面に現れている。国の安全や国民経済の基本にかかわる重要な産業や要となった分野では、国有経済の主導的地位を確保しなければらない。このことは経済法、行政法で規定されていることだ」ということです。 (王小燕)
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