1984年、中国・青島では2つの赤字企業が合併し、ドイツの先進的な技術を導入し、冷蔵庫工場としてスタートしました。それは海爾(ハイアール)。それ以来、ハイアールは毎年80%の急ピッチで成長し、PCからロボットまで製造できる中国最大の総合家電メーカーとなりました。冷蔵庫の生産台数は日本の全メーカーの合計台数を大きく上回り、今は日本の家電企業と提携してアメリカなど海外でも工場を建設するようになり、グローバル化企業を目指して活躍しています。
ハイアールの成長の秘訣は一体何でしょうか。製造業の技術レベルがわかるといわれる、最新鋭の金型工場をはじめ、成形・組立て工場など生産現場の徹底的視察から、企業理念、人材マネジメントまで、ハイアールの探究は絶えません。

ハイアール家電工業ゾーンは青島のハイテクゾーンにあり、計画敷地面積は約67万、計画投資は25億元で、主な製品はエアコン、洗濯機などの家庭用電器とカラーテレビ、コンピューター、CDMA携帯電話などの情報製品です。また、中国最大の精密金型基地として、情報化製品を主とするニューハイテク産業の開発基地及びハイアール国際物流センターでもあります。
青島唯一のモデル工業ゾーンとして、ハイアールは世界へ進出し、ベスト500社にも選ばれました。

2002年1月、ハイアールは三洋電機と家電事業での提携を始め、合弁会社である三洋ハイアール社を設立しました。共同開発した家電製品をハイアール社のブランドで日本市場に進出し、2002年4月から日本での販売が始まりました。
ハイアールの急成長は、好学で謙虚かつ戦略的、強力なリーダーシップをもつ経営者の存在によるものだと言われています。そして、今まで実施してきた「定期定量淘汰制度」などを含む多くの管理システムは効果を表しています。
海爾集団公司(ハイアール)の家電製品の中国国内市場でのシェアはダントツの30%に達し、そのうち冷蔵庫31.2%、エアコン25.8%、洗濯機30.5%をそれぞれ占め、いずれもトップを走っています。冷蔵庫では世界最大の生産量を誇っており、現在、中国国内を含む全世界に貿易センター56ヶ所、デザインセンター15ヶ所、工業パーク19ヶ所、生産拠点50ヶ所、販売網5万8,000ヶ所を持っており、総合競争力評価でアメリカの経済誌「Appliance Manufacturer」に世界家電メーカー第9位にランクされています。ちなみに、日本の家電メーカーのうち、松下は4位、シャープは7位、東芝は8位、日立は10位となっています。(06/23)
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