物語：

　1913年にマリオ・プラダがミラノで開業した皮革製品店に始まる。世界中から集めた珍しい革素材を熟練した職人技で豪華な皮革製品に仕上げることで評判となり、イタリア王室の御用達にもなる。しばらくは皮革製品を専門としていたが、1958年にマリオ・プラダが死去すると経営不振となる。。その後1978年に孫娘ミウッチャ・プラダが全権を引き継ぎ、工業用防水ナイロン素材を使用したバッグを発売して業績が回復。従来の高級バックに加えリュックやシューズにも進出し、1993年にはセカンドラインのミュウミュウを立ち上げる。1995年からメンズウェアにも進出し、1998年にスポーツ・ラインのプラダスポーツを展開。洗練されたデザインとナイロン素材をメインとしたスポーティな感覚で評判となり、その後はトータルファッション・グループの構築を目指して様々なファッションブランドを買収。ルイ・ヴィトンを擁するＬＶＭＨグループとの合併会社ＬＶＰを設立してファッションコンツェルンを形成。

　歴史：

　1913年、創業者のマリオ・プラダとその兄弟が、ミラノに皮革製品のインポート・ショップをオープン。

　1970年、国立ミラノ大学政治学科を卒業したミウッチャ(Miuccia・Prada）が祖父マリオの死後ビジネスに加わる。

　1972年、パトリツィオ・ベルテッリとの共同ビジネス開始。

　1978年、ミウッチャ・プラダが3代目デザイナーに就任。

　1985年、シューズコレクションを発表。カジュアルなナイロン地であるポコノを使ったハンドバッグやリュックが大ヒット｡

　1988年、レディースコレクションを発表。

　1989年、ウェアラインがスタート。

　1992年、姉妹ブランド「ミュウミュウ」開始

　1994年、メンズコレクション開始

　1998年、「アクティブスポーツ｣というスポーツラインが登場。赤いラインが特徴だが、これは2000年から参加しているヨットのアメリカズカップで、プラダ号のセールにも掲げられている。アメリカ杯への参加後、このラインは｢PRADA SPORTS｣となった。

　1999年3月、「ヘルムート・ラング（HELMUT LANG）」を買収。続いて8月、「ジル・サンダー（JIL SANDER）｣を買収。9月にはイギリス靴の「チャーチ（CHURCHS）」も買収し、さらにLVMHと共同出資により｢フェンディ（FENDI）｣も買収した（後にLVMHに売却）。

　デザイナー

　ミウッチャ・プラダ（Miuccia PRADA）1950年、イタリアのミラノに生まれる。ミラノ大学では社会学を専攻し、博士号を受ける。現代的で革新的な素材使いやデザインの斬新さと、伝統や歴史等みごとな調和で世界的に躍進する。女性らしさを表現できるデザイナー。