21日は旧暦の1月15日「元宵節」です。この元宵節を過ぎると春節期間もいよいよ終わりです。元宵節の夜には、色とりどりの提灯(ちょうちん)を掛けたり、もち米から作る元宵と呼ばれるお団子を食べたりする習わしがあります。中国各地ではそれぞれ特色のある提灯祭りも行われ、とても賑やかです。
今日の民族メロディーは、伝統楽器・古筝で奏でた音楽を紹介します。古筝は中国の伝統的な弦楽器で、日本のお琴のルーツでもあります。古筝の歴史は古く、今から2200年ほど前の春秋戦国時代に、中国西部の秦の国から伝わったものです。他の国でも親しまれていた楽器ですが、特に秦の国で流行ったことから「秦筝」とも呼ばれたようです。
まずお送りしますのは古筝で奏でた「春到湘江(湘江に訪た春)」です。湘江は湖南省を流れる川で、この曲は暖かな季節を迎えた湘江両岸の美しい景色を表現しています。
春到湘江
古筝は桐の木で作った長方形の本体に弦を張り、日本のお琴のように指先で弾きながら音を出します。
初期の頃は5弦だったともいわれていますが、漢の時代以降12弦や13弦のものが現れ、明・清の時代になると15弦、16弦と改良され、最近では21弦、23弦、25弦などの筝も登場するようになりました。古筝は華やかな音で、美しく叙情的な曲のほかに、勇ましい曲も演奏されます。続いてお送りしますのは「打虎上山(山中での虎狩り)」です。この曲は勇ましい猟師が大雪で覆われた森の中で、虎の足跡を追いながら虎を探す場面を表現しています。
打虎上山
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