では最後に昔の笑い話を一つ。「笑得好」からです。
「欲しいのは?」
ある仙人が下界にやってきて、仙術をつかい石を金に変え、その金をいらないという若者がいたら、それを自分の弟子にしようと思っていた。
しかし、これまで会った若者はすべて石から変わった金をたくさんほしいといい、仙人はいくらかがっかりしていた。
と、ある日。仙人は一人の若者を見つけ、その前で石を金に変えた。
「若いの。どうじゃ。この金がほしいか?」
これを聞いたその若者、しばらく考えて、「いや。私は金は要りません」と答える。
「ほほう!金は要らぬと申すか」と仙人は自分が探していた若者がついに見つかったと喜んだ。が、若者は石を金に変えた仙人の指を見つめている。
「うん?どうした。若いのにはほしいものがあるのか」
これを聞いた若者、いくらかもじもじしているので、「遠慮なく言って見なさい」と仙人が催促する。そこで若者は答えた。
「私は金は要りません。実は仙人さまの石を金に変えるその指がほしいのです」と答えたそうな!やれやれ!こりゃ、かなりの欲張りだ!
そろそろ時間のようです。来週またお会いいたしましょう。
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