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(三)昔の話「鶴と仙人」ー3
   2006-07-04 13:12:20    cri
 そこで手下たちは、すぐに張華の家に来たが、張華は芝刈りに出かけて留守。怒った手下たち、家の中をめちゃくちゃにひっくり返すと、今度は山に登って張華を捜しだし、なんと張華を滅多打ちにして気を失わせ、引き上げていった。

 しばらくして気が付いた張華は、傷だらけの体を引きずって何とか家まで這って帰り、床に伏したまま動けなくなっていた。

 次の日、張華が床で苦しんでいると、自分が助けた庭で鶴の鳴き声がした。これを聞いた張華は、何とか起き上がって窓を開けて庭を見た。そこにはかの鶴が羽を伸ばして鳴いており、なんとその後ろにはもう一羽の鶴が舞い降り、それには白髪の爺さまが乗っていた。これはきっと仙人さまだと思った張華、慌てて床から降りようとしたが体中が痛み出しどうにも出来ない。と、そのときには仙人はすでに家の中に入ってきていた。

 「こ、これは仙人さま!」

 「張華とやら。そのままでおれや。実はあれはわしの鶴でな。危ないところを助けてくれて礼を言うぞ」

 「礼なんて、とんでもない」

 「いやいや。それにしてもお前は気の優しい若者じゃな。ま、助けてくれたお礼として、いま、お前の怪我をなおしてくれよう」

 「私の怪我を?」

 「そうじゃ。床で静かに横になり、目をつぶっていなさい」

 こういわれた張華は、言うとおりにした。そこで仙人は右手を、仰向けに寝ている張華の顔の上に差し出し、それを足の上までなでるよう手を運んでいった。すると張華は体の痛みが徐々になくなるような感じがした。

「もう大丈夫じゃ。起きてみなされ」

 仙人がこういうので目を開けた張華が起き上がってみると、上半身の痛みがなくなっている。そこで床を降りてみると、下半身も痛みを感じなくなっている。これに張華は大喜び。

 「仙人さま。痛みはすべて取れました。どうもありがとうございます。」

 「いや、いや、礼には及ばん。そこで聞くが、お前は何がほしい?」

昔話
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