写真2:みんなで踊りましょう
写真3:カザフスタンからのトルソン教授(左)、民族出版社のアマンタイさん(中)とカザフ族の作家・アイケバイルさんが持っているのは、出版されたトルソン教授の本
『藍:中国のカザフ族はカザフスタンの人々と違うところがありますか?風俗習慣などは?
ト:歴史の角度からみると、紀元前十世紀から、チュルクはひとつの大家族ですね。風俗習慣からいうと、中国のカザフ族はカザフスタンの人とあまりかわらないんです。
藍:中国でカザフ族のナアウズ祭に参加するのは何回目ですか。
ト:新彊にいった時、参加したことがあります。そして北京に来て、いくつかの少数民族の集いに参加しました。少数民族の楽しさを感じる一方、中国中央政府が少数民族へ関心を寄せ、優遇していることも感じられました。少数民族たちはそれぞれ夢と希望を持っていることも分かりました。
藍:先生の、今回北京を訪れた目的は故宮で何かを調べると聞いていますが…
ト:そうですね。故宮博物館に行って、保存されている歴史の記録の中から、カザフ族の歴史に関する部分を見出し、ちょっと研究したいんです。
藍:なにか、エピソードがありますか。
ト:ええ、ある日、故宮にいく途中、どこかからカザフ族の民族楽器、コブズの演奏が聞こえました。コブズって、チンギスカンの長男がなくなったあと、周りの人は息子さんがなくなったという言葉ではなく、ただコブズの演奏で知らせたそうです。まさか、北京の街頭でもコブズを演奏している人がいるのかと思うと、探してみたら、コブズではなく、胡弓の演奏でした。
藍:さて、先、通訳のアイヌルさんから先生のお嬢さんは日本語を勉強していると聞きました。お嬢さんは、どうして日本語を選びましたか?
ト:子供たちは、僕と同じように、文系を選びました。みんな世界の文化への理解に熱心です。娘が日本語を選んだのは、自分の意志ですよ。
藍:お嬢さんは、まだ大学生ですか、日本に留学に行く計画はあるでしょうか。
ト:誇りを持っているのは、末っ子の娘も今年卒業します。卒業後、引き続き勉強したいと言っています。日本に行く可能性もあります。僕の知るところでは、日本の神話はカザフスタンの神話と似ているものがあります。』
遠く離れているカザフスタンと日本は似ている神話をもっているなんて不思議なことですね。私も初耳です。でも時間のせいでもっと詳しい話が聞けなかったです。
トルソン教授は、これから西安や海南島に旅行に行くそうです。「かえってきたら、ぜひ旅行の話を聞かせてください」というふうに私と約束しました。
トルソン教授は、カザフ族の作家・アイケバイルさんと一緒に中国の詩人臧克家の詩を読上げました。
持ち上げてからおいてゆくのが君の手紙、
持ち上げて、ほっとけないのが君のこころ
(完)
(担当:藍暁芹、メールのアドレス:ran_cri@hotmail.com) 1 2 3
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