日本の各地には、日中友好団体があり、県や市、区、町・・・さまざまなレベルでさまざまな活動をしています。今回注目したいのは、東京都北区の日中友好協会です。
北区日中友好協会事務局長の丸山隆司さんの話によると、北区友好協会は東京都友好協会傘下の団体だそうです。東京には15ぐらいの地区協会があり、北区友好協会はそのうちのひとつです。創立はあと2年で30周年を迎えますが、比較的新しい協会で、当区の有志の方々が区長の呼びかけに応じて集まっているわけです。歴代の区長が会長をしていますが、民間の団体なので、会員は会社員、主婦、教育関係の方々で構成されているということです。協会の活動には、会員以外の方も参加でき、それをきっかけに新規登録する方もいるそうです。
現在、会員はおよそ70名で、パーティーやバス旅行、最近では中国語教室を開設するなど、幅広い活動をしています。中でも一番盛り上がっているのが、毎年春のスポーツ交流会だそうです。毎年多くの人が参加していますが、今年は人数が例年を上回り、日本人と中国人の青年、合わせて180人が参加しました。「友好が第一、勝敗は二の次」と言うことで、チャンピオンを決めるという大会ではなく、卓球、バドミントン、バレーボールなど、みんなで仲良く交流を深めるようなものばかりです。また、180人のうち、中国人留学生や社会人の方は80人ぐらいいました。みんなは、普段スポーツをやる機会が少ないので、年1回のスポーツ交流をとても楽しみにしているようです。特に北区友好協会が中国人の参加を積極的に呼びかけているおかげで、今回は、中国人が組織するスポーツクラブのメンバーも多数参加していました。
丸山さんは「実は不動産の仕事をしており、いままでお部屋の世話をしてあげた中国人の留学生や社会人たちに、最初は参加の呼びかけをした。その後、彼らのネットワークを通して人脈がどんどん広がって、インターネットを通じ てメールでお知らせが出来るようになった。今、メーリングリストには、100人ぐらいの中国人の方が登録されている」と話してくれました。
最初、協会設立の主旨は歴史への反省に基づいていますから、歴史を痛感している年配の会員がたくさんいます。しかし最近は、今の中国文化、スポーツ、中国の人が大好きで、参加したという若者もいます。だから、協会としては、若者たちにもっと参加してもらい、若者にバトンタッチしたいという思いもあります。年配の方が多くて、若者が増えないと言う現状があり、若い世代にもっと参加してもらいたい・・・これはおそらく、全国の友好団体が悩んでいることだと思います。勉強や仕事で日常的に忙しいのもありますし、若い人を対象にした活動が少ないというのもあるでしょう。北区友好協会は、これを問題視しており、スポーツ交流や、日帰りのバス旅行、旧正月を祝う餃子パーティーなど、年配の方も参加でき、若者にも楽しんでもらえるような企画を考えてきました。協会では、今後もさまざまな方法で、中国人と日本人の交流の場を作っていきたいということです。(編集:コオリ・ミン)
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