北京航空航天大学（略称は「北航」、元の名前は北京航空学院、1988年改名）は、1952年10月に創設されました。当初は精華大学、北洋大学など8校の航空学部を合併したものでした。北京の中関村科学技術ゾーンの中心地区に位置し、国家オリンピックスポーツセンターと隣り合っている、新中国きっての重点航空大学です。

　1950年代初め、北京航空航天大学は重点大学15校の1校に指定されました。1980年代中期には、「第七次五ヵ年計画」の重点建設15校の1校に入りました。博士と修士の学位授与権を持ち、かつ大学院を有する大学です。1990年代に、「211プロジェクト」15校の1校になりました。また、二十一世紀教育振興行動計画」の対象校にもなり、国際的に有名な研究大学となっています。

　50年余りの発展を経て、北京航空航天大学は航空宇宙科学と工学技術の分野において特色を持つ大学となっています。学科は理科、工科、文科、法学、経済、管理、教育、哲学の8つがあり、航空、宇宙、動力、情報、材料、管理などの分野で、著しい優勢を持っています。現在、合わせて23の学院・学部を設置しており、教師と職員が3200人います。そのうち、中国科学院と中国工程院の「両院」アカデミーが14人、教授と副教授が1200人余り、博士指導者が390人余りいます。在校学生は3万9000人で、そのうち、全日制学生が2万4000人おり、博士研究生が2700人余り、修士研究生が6800人余りいます。

　北京航空航天大学は時代と社会発展の需要に適する人材養成の新モデルを積極的に模索し、多様な人材養成システムを確立しました。これまでに、10万人の優秀な人材が巣立っています。その中には、多くの学術人材や起業人材もいます。例えば、通信衛星と「神舟」号宇宙船の総デザイナー戚発軔氏、宇宙船の総指揮である袁家軍氏、国の発明一等賞受賞者高歌氏らです。彼らがいずれも、中国の航空宇宙事業と国防現代化事業の建設者です。未来に向け、革新的潜在力と団体精神を持ち、素質の高い人材を養成することは「北航」全体の目標です。

　北京航空航天大学は国の革新システムの建設に積極的に参加し、科学研究と技術革新の重要な基地なっています。先端技術の研究分野で終始国内大学のトップクラスにあり、多種類の空中飛行機を次々開発しました。例えば、中国初の軽型旅客機「北京一号」、中国初の無人航空機「北京五号」、「蜜蜂」系列航空機などはその例です。また、本大学は科学研究基地の建設を重視しています。現在、「航空用エンジンのエア駆動の熱力実験室」、「ソフト開発環境実験室」、「飛行器コントロール一体化実験室」、「信頼性と環境プロジェクト実験室」、「国家計算流体力学実験室」の5室の国家級重点実験室のほか、国の専門的実験室5室、省クラスの重点実験室15室を持っており、全国の大学の中でトップクラスにあります。

　今後、北京航空航天大学は引き続き努力して、「国内一流、世界有数」の、レベルの高い大学を目指します。（訳：玉華）