遼寧省瀋陽市にある「九・一八事変」(中国東北部への日本の侵略の始まりとなった1931年9月18日の柳条湖事件)を記念する「九・一八」歴史博物館は新館開館からこの7年間に国内外からの見学者が700万人余りに達し、そのうち日本からが8万人余りに上っている。同博物館の最新集計で明らかになった。
日本からは要職を務めた政治家から中国侵略戦争当時の元兵士、さらに一般の人々まで来ており、その多くが見学後に歴史を鑑として、日中両国の友好的な未来を築かなければならないと強調する言葉を書き記している。
瀋陽市柳条湖付近にある同博物館は中国で唯一、「九・一八事変」の歴史を全面的に伝える大型博物館。1999年9月18日に新館が完成し、正式オープンした。井暁光館長は17日、次のように語った。
▽開館以来、国内外からの見学者が絶えない。特に「7・7」(盧溝橋事件)、「八・一五」(日本軍降伏)、「九・三」(抗日戦争勝利)、「九・一八」などの記念日には見学者が多い。瀋陽を訪れる日本人の多くは「九・一八」歴史博物館の見学を予定に入れている。
▽見学に来て最も感動して帰るのは、中国を侵略した日本軍の元軍人や戦争に反対した人たちで、撫順戦犯管理所で服役した20人の元戦犯はここで深く頭を下げ、謝罪した。今年5月14日、日本の僧侶、岩田隆造氏は館内でひざまずき、香を焚き、祈りを捧げた。
▽この7年間に常設展のほか、状況に応じて、テーマが鮮明で、特色のある20余りの特別展を開催した。なかでも「黎明に向かって、世界反ファシズム戦争有名戦役写真展」、「ゲシュタポ犯罪行為展」、「党員先進性教育写真展」などは見学者から歓迎と好評を得た。
|