Q：最近、腰を痛めてしばらく会社を休んでいます。鍼治療をしています。鍼といえば、中国が本場だと思いますが、中国の鍼治療について紹介してくれませんか？

　A：鍼治療は中国哲学の一つである「陰陽五行説」に基づく治療法です。「陰陽説」とは、世の中のあらゆるものは"陰"と"陽"という２つのバランスから成り立っているという考え方です。また「五行説」は、宇宙の万物は五つの基本元素すなわち金・木・水・火・土から作られているという考え方です。これら５つの基本元素は、人間の体のもっとも重要な５つの内臓に当てはめられ、さらにそれぞれ"陰"と"陽"に所属しています。すなわち、人の体も"陰"と"陽"のバランスで健康を保っていて、このバランスが崩れると病気をするというわけです。

　鍼治療とは全身にあるツボに鍼を刺すことでバランスを改善して、健康体を目指すものです。WTO・世界保健機関によりますと、鍼治療は現在、43の症状に効果があるとされていますが、実際はあらゆる症状に効果が期待できます。