間もなく、中国の伝統的な祝日ーー春節を迎えます。中国人の考えでは、西暦の新年より、春節こそが一年の区切りとなります。ですから、毎年、春節は中国人にとってもっとも大切な時期となり、家族との一家団欒のため故郷に帰る出稼ぎ労働者や学生たち、スーパーやデパートなどがお正月の料理の買出し客で込み合う様子などが、町の風景となります。
各会社や組織は、去る一年の締めくくり、または新年のお祝いとして、さまざまな交歓会と忘年会を開いています。
1月14日、北京語言大学で行われた日本留学同窓会の忘年会が、そのうちの一つです。
2006年現在、日本で勉強している中国人留学生の数は8万以上に達し、日本にいる外国人留学生の約3分の2を占めています。
そんな中、日本にいる中国人留学生の支援と交流のため、日本留学同窓会(略称:留日同窓会)が設立されました。自費または国費で留学し、各分野で、さまざまな形で中日交流に携わっている方が、情報を交換し、友人を増やす場所となります。
その日、留日同窓会のメンバー200人が忘年会の会場に集まり、楽しい雰囲気の中で、名刺を交換したり、久々の再会を祝ったりしていました。参加者には、白髪の年寄りもいれば、20代の若者も、老若男女、各年齢層の方がいました。
忘年会に出席した元日本駐在大使の楊振亜氏は、忘年会開催の意義についてお話を聞かせてくれました。
「お正月を迎える今、日本留学経験を持つ方を集める今日のような活動はよいものだと思います。彼らは日本から帰ってきて、各分野で各ポストで、日本で習った知識を生かしています。中日両国が政治的にギクシャクしている今こそ、民間交流がより重要になります。日本に留学してきた方は両国の事情がよく分かるから、民間交流における役割が大きいと思います。」
中国駐在の井上敬二公使も、留日同窓会に出席し、感想を語ってくれました。
「今日は、日本にさまざまな形で携わり、活躍されている方々とお話できてとても嬉しいです。私としても、今後、一緒に仲良くして、いろいろ交流していきたいです。このような、いろいろなレベル、さまざまな分野で交流を盛んにしていくことが非常に大事だと思います。」
留学は、個人にとって、いい経験であり、国にとっても宝です。これらの留学経験者、さらに中日友好に携わる方々こそが、両国をつなぐ架け橋として、大いに期待される人達なのです。
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