先月の28日と29日、第15回日中友好の声日本語中国語弁論大会と第1回日中友好の声日本語弁論グランドチャンピオン大会が天津で開催されました。
この弁論大会は、中国日本語教学研究会、天津外国語学院、天津華夏未来少年児童文化芸術基金会、日本の東方通信社、中国国際放送局が共同で開催したもので、1989年にスタートして以来、北京と天津での一般公募によって実施してきました。
そして15回目の節目となった今年、実行委員会は、新たな試みを実施しました。中国各地で開催されている日本語弁論大会の優勝者たちに参加してもらい、中国ナンバー1の日本語弁士を決定する「第1回日中友好の声日本語弁論グランドチャンピオン大会」を同時開催することにしたのです。こうした全国大会は中国では初めての試みです。
今弁論大会の総括事務局長を担当した東方通信社の古川猛代表兼編集長は、「両国は、経済面では、お互いに重要なパートナーになっているが、政治面ではさまざまな問題に直面している。こうした中、歴史ある本大会を通じて日中の友好交流を盛り上げていきたい。そして、『全国大会』を通じて、日中友好の輪を中国全土に広げていければ」と話しています。
先月28日、第15回日中友好の声日本語中国語弁論大会が行われました。論題は、「心に残るひと言」。そ して上位2名が、北京、天津、上海、広州、洛陽などさまざまな都市の大学からの弁士と共に、29日のグランドチャンピオン大会に臨みました。
チャンピオン大会の論題は、自由。弁士たちは、「愛は私たち共有の言葉」や「コミュニケーションは心から」、「日中友好と私」などをテーマに、スピーチを行いました。
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チャンピョンに輝いた黄明淑さん |
満員した会場内 |
天津外国語学院で大会を開いた |
白熱した弁論バトルを繰り広げた結果、大連外国語学院の三年生、黄明淑さんが見事にチャンピオンに輝きました。黄さんのテーマは、「中日の相互理解は笑いから」でした。
大会前日、参加者の中に院生の弁士もいると聞いた黄さんは、すっかり自信をなくしたそうです。先生に「自分に挑戦してください」と励まされ、がんばりました。
さて、日中友好の声日本語中国語弁論大会は、これまで14回行われてきましたが、入賞者は、大学・大学院への推薦入学をもらったり、日本から進出している大手商社やNHKなどに就職するなど目覚しい活躍をしています。また、第11回大会で、日本人による中国語スピーチ部門に参加した神戸市外国語大学の学生は、日本で最も権威ある弁論大会の一つ、中国語弁論大会朝日新聞杯でも全国優勝しました。
審査員を担当した天津外国語学院の修剛学長と東京新聞及び中日新聞社の論説委員である川村範行さんは、今回の選手は、日本語、中国語のレベルが高いだけではなく、相手国の文化に対してよく理解していると高く評価しました。
言葉は、交流に欠かせない道具です。この中国語日本語弁論大会は、両国の学生たちによる相手国の言葉の勉強や交流を今後も促していくはずです。
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