中国出身世界的なスターピアニスト李雲迪（ユンディ・リ）は小澤征爾、新日本フィルハーモニー交響楽団との夢の共演は15日午後7時から横浜みなとみらいホールで幕を開けました。

　公演前の記者会見で、小澤征爾はユンディ・リのことを"彼のビアのがすばらしい！こんな若くて素晴らしいピアノがあって本当にうれしい。西洋にはこんなに素晴らしいピアノストがなかなかいないです。"と高評価しました。

　ユンディ・リは小澤征爾について"その音楽についての熱い姿勢、集中力と愛にすごく感動しました。小澤先生とのお付き合いでたくさんのものを勉強できてうれしいです。これからの共演をも期待している。日本は今回は三回目となりますが、食べ物がすごく美味しくて、音楽ホールも素晴らしい。これからもっと日本でコンサートをやりたいです。"と話しました。

　共演なのはグリーグのピアノ協奏曲　イ短調　作品16でした。二人の共演は完璧でした。嵐のような拍手！アンコールの部分で、ユンディ・リは中国人がお馴染みの二曲"彩雲追月"と"社員都是向陽花"を演奏しました。

　観客の中で千葉県から来た主婦の音楽愛好者が"すごく素敵でした！こんなにいいアンコールは久し振りです。ユンディ・リは中国の方じゃないですか、小澤さんも中国で生まれた方で、すうごくいいアンコールできてうれしいです！"と語りました。

　隣の席に座っている武蔵野音楽大学の女子大学生がすごく感動したそうです。彼女はショパンコンクールの時からユンディ・リのことを知り始め、今回は初めて生で聴いてすごくいいと話してくれました。

　ユンディ・リは小澤征爾と新日本フィルで共演するほか、9月から10月にかけて日本でのリサイタル・ツアーがスタートします。

プロフィール

ユンディ・リ　　李雲迪

　1982年中国重慶生まれ。最初はアコーディオンを学び、7歳からピアノを始める。名教師として知られるダン・ツァオイに師事。現在はハノーファー国立音楽大学に在学し、アリエ・バルディ教授に師事している。

　1994年以来、欧米や国内のコンクールで優勝、入賞を重ね、99年にはジーナ・バッカウアー国際ピアノ・コンクールで優勝。そして2000年ショパン国際ピアノ・コンクールにおいて、史上最年少優勝、史上初の中国人優勝、15年ぶりの"第一位"獲得、という快挙を成し遂げ、世界中にセンセーションを巻き起こす。以後、欧米での本格的活動を開始。

　2003年にはプラハの春国際音楽祭、カーネギーホール、ザルッブルク音楽祭、2004年には北米ツアー、ベルリンのフィルハーモニーホールなどで大成功を収める。フランス国立管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、NHK交響楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団など共演した著名オーケストラも多数。

　また、2001年名門ドイツ・グラモフォンと録音契約を結び、リリースしたショパン、リスト等のCDは、各国でベストセラーを記録。ドイツのエコー・クラシック賞なども受賞した。日本でもリサイタルやオーケストラとの共演を行い、各地満員の聴衆を前に、鮮烈な美しさを湛えた演奏を披露。毎回絶大なる人気を集めている。

　本公演が小澤征爾との初共演となった。

日本全国日程　　　2005年リサイタル・ツアー

9月19日　　　19:00　　韮崎市文化ホール　　　　0551ー20ー1155

9月21日　　　19:00　　札幌コンサートホール　　011ー272ー8271

9月23日　　　　　　　長野県県民文化会館　　　026ー259ー2165

9月26日　　　19:00　　東京・サントリーホール　03ー5237ー7711

9月29日　　　19:00　　愛知県芸術劇場コンサートホール　　052ー957ー3333

9月30日　　　19:00　　新潟市民芸術文化会館　　025ー281ー8000

10月2日　　　19:00　　東京・サントリーホール　03ー5237ー7711

10月5日　　　19:00　　長崎ブリックホール　　　095ー826ー2266

10月7日　　　19:00　　横浜みなとみらいホール　045ー453ー5080

10月8日　　　16:00　　壬生町中央公民館　　　　0282ー82ー0108

10月10日　　16:00　　　宮城県民会館　　　　　　022ー225ー8641

10月11日　　19:00　　　ザ･シンフォニーホール　　06ー6233ー8771

演奏曲目

モーツァルト：ピアノ・ソナタ　第10番　　ハ長調K.330

シューマン：謝肉祭　作品９

ショパン：アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ　　変ホ長調　　作品22

リスト：スペイン狂詩曲