上海協力機構(SCO)メンバー国外相理事会会議が24日に北京で開催され、6月に開催される青島サミットのための最終調整が行われます。王毅国務委員兼外交部長が外相会議を主宰することになっています。
会議では、メンバー国の外相らがSCOの各分野における協力や、重要な国際問題および地域問題について意見交換し、一連の成果文書に調印するとともに、会議で達成したコンセンサスを反映したコミュニケが発表されます。
2001年のSCO創設以来、その重点分野とされてきたのが安全協力です。メンバー国は「テロリズム、分裂主義、過激主義の取り締まりに関する上海公約」に調印し、3つの勢力の取り締まりをSCOの重要な内容に設定しました。その後の10数年間で、SCOはテロ取り締まりをめぐるメカニズムの整備を継続的に進めるとともに、共同活動能力を強化し、一連の協議や公約を採択してきました。
メンバー増員後のSCOにとっても、安全保障分野における協力が議論の焦点になっていくのでしょうか。これについて、中国社会科学院ロシア東欧中央アジア研究所の姜毅研究員は、「SCOメンバー国に対して3つの勢力がもたらす試練と脅威は根絶されておらず、そのプレッシャーが依然として存在する。このため、SCOメンバー国は安全保障面における協力を保ち、テロ取り締まりに関する情報交流や合同での法執行、国境地域でのパトロール等の面で引き続き努力すべきだ」と述べました。
一方、経済協力について、姜研究員は「『一帯一路』イニシアチブとユーラシア経済連合をリンクさせることや新メンバーの加盟によって、より大きな市場と、より幅広い協力の分野がもたらされ、SCOの経済協力の発展の見通しは明るい」と指摘しました。
中国社会科学研究院SCO研究センターの秘書長でもある孫壮志研究員は、「増員後のSCOには機会と課題が共存している。各メンバー国はSCOに関する理念をよりはっきりさせるとともに、意見の相違を克服し、協調を深め、外部に向けた歩調をそろえて、SCOの潜在力発揮の最大化を図るべきだ」と強調しました。(ZHL、謙)
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