北京市豊台区に住む「80後(1980年代生まれ)」の張芳さんは、普段からよくデリバリーサービスを利用していて、今年の「年越し料理」も半調理品を注文しました。「毎年、春節になると、親が台所で懸命に料理をしており、見ていて目頭が熱くなる。台所から出てきて、家族団欒の温かさや幸せをじっくり味わって欲しい」と話していました。
多くのレストランは、急増する客足への対応策として、「年越し料理」のデリバリーに力を入れた結果、売上高が大幅に伸びています。そして通販サイトで「年越し料理の半調理品セット」を検索すると、なんと1000種類以上が出現します。取引件数はこの半月で7000件以上となっており、中でも、アワビやフカヒレの入った高級スープ「仏跳墻」、ホイコーロー、もち米にハスの実やナツメなどをあえて蒸した「八宝飯」などが人気メニューです。
老舗のレストラン「同和居」は、消費者のニーズに応えるため、「年越し料理」と半調理品セットを合わせて6種類発売しました。値段は400元台から1600元台です。また、同じ料理で様々な調味料を用意するなど、大人数での食事を想定したサービスを施しています。
こうした「年越し料理」のデリバリー化について、貿易促進会研究院国際貿易研究部の趙萍主任は、「所得が増えたためであり、モノの消費からメンタルの消費へとシフトしたことの表れでもある。サービスを消費することで時間を節約したうえ、料理の楽しみも味わい、家族とともに過ごす時間を大切にしている」と分析しています。(ZHL、森)
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