論文は、中越両国の長年にわたる友好の歴史を振り返り、これから歩むべき道を考える習氏の思索が綴られています。

　習氏は文中、「近代に入り、国家の独立および民族解放を勝ちとるための闘争の中で、両国国民は肩を並べて戦い、支え合った。新たな時代に入り、改革、革新および社会主義の建設事業の推進において、両国国民は互いに学び、手を携えて前進した。我々は共にそれぞれの国情に合った社会主義の進むべき道を探索し、それぞれに奇跡を成し遂げつつ、両国関係の長足の発展を後押ししてきた。両国の政治信頼は日益しに強固になり、首脳層の交流も更に頻繁になった」とし、両国の今までの道のりを振り返りました。

　そして、習氏は「いま、国際情勢と地域情勢は目まぐるしく変化しており、両国両党は共同の、或いは似通った新たな問題と課題に直面している。未来と運命を共にする良きパートナーとして、我々は両国関係を護り、発展させ、それぞれが安定を護り、改革を前進させ、国民生活の改善することに努め、社会主義事業を共に推進し、地域の平和と安定及び開放と発展を促進していかなければならない。その目標の為に、私は①着実に歩みを進め、戦略と相互信頼の新たなステージを目指し、②協力を深化し、利益の融合をはかる新たな枠組を構築し、③交流を拡大し、両国国民の親近感を増す新たな土台を築き、④協調を強化し、多国間協力の新たな焦点を作りだし、⑤大局に着眼し、緊密な近隣関係の新たなステージへと歩みを進めることが重要だと考える」としました。

　また、今回の訪問における重要な日程として、習氏は「ダナンで開かれるアジア太平洋経済協力会議（APEC）第25回非公式首脳会談に出席する。中国政府はベトナム政府および各メンバー国と共に、『新たなダイナミズムを創出し、共有の未来を啓こう』というテーマの下、地域経済一体化の深化、アジア太平洋自由貿易圏の建設、地域の相互連結、経済構造の改革・革新の推進、包摂的発展の促進、および2020年以降の協力ビジョンの計画などについて実務的討議を行い、前向きな成果を勝ちとり、アジア太平洋地域全体における発展・繁栄の促進に積極的な貢献をしたい」との意向を綴りました。

　そして最後に、習氏は「今回の訪問を通じて、ベトナムの指導者および各界の友人と踏み込んだ交流をし、協力のポテンシャルを共に発掘し、友情の土台を厚く固め、両国の特別な友好関係を深化させ、手を携えて両国関係の新たな境地を開拓したい」と綴りました。（怡康、む）