第9回BRICS首脳会合が4日アモイで開かれ、習近平国家主席の開幕式での挨拶、および会議で採択された『アモイ宣言』が全世界の注目を集めました。「習主席は、BRICSの次なる『黄金の10年』を切り開くために、実務的協力により経済力を掘り起こし、グローバルガバナンスに取り組むとの提案を行った」と専門家に見られています。

　中国国際問題研究院の郭憲網副院長は、「実務的協力とは、時代と共に進むことだと考えている。情勢の変化に応じて、経済構造を改革し、革新や牽引をしていく。こうすればBRICSは新たなステップに進める」と述べました。

　実務的協力は『アモイ宣言』における重要な内容となっています。中国人民大学重陽金融研究院の王文執行院長は、「各国の経済力を掘り起こしてBRICSをさらに推進させるには、貿易の拡大が必要だ」と指摘しました。

　4日に開かれた首脳会合で、習主席は、「BRICSは様々な喫緊のグローバル問題に積極的に取り組み、各国共通の利益を守るべきだ」と述べました。これについて、郭副院長は、「各国の発展戦略を結びつけることがBRICSの発展に向けての差し迫った課題だ。これは『アモイ宣言』に盛り込まれたグローバルガバナンスにも密接にかかわっている」と分析しています。

郭副院長はさらに、「最初の10年間は経済協力がメインだったが、こうした体制が、新たな発展段階に入って、国際的な平和や安全およびより公正で合理的な国際秩序の確立をより強く求めるようになってきた。習主席はまた、文化など民間交流を進めるようにとの提案もしている。これも経済や安全以外の重要な柱となっている」と述べました。（ZHL、森）