
2つ目は顔真卿の書が刻まれた「顔氏家廟碑」です。
この碑は、顔真卿が厳格な父・顔惟貞のために建てたもので、高さ342センチ、横幅160センチの巨大な碑です。その表裏に加えて、両側面にも書が刻まれています。文字は枠内に収まるように書かれ、総字数2800字以上です。撰文ならびに書は、もちろん、顔真卿によるものですが、題額の「顔氏家庿之碑」は、当時、篆書の名手といわれた李陽冰が彫っています。顔真卿の楷書の特徴は、字形が向勢(相対する2本の縦画が互いに外側へふくらむように向き合う形)であることと、起筆と収筆が「蚕頭燕尾」と称されることです。「蚕頭燕尾」とは、起筆が蚕の頭のようにまるくなり、収筆は大の払いが燕の尾のようになることを言います。
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