北京から北へ200キロ離れたところに7万4700ヘクタールの面積を持つ人工林があります。それは河北塞罕壩国有機械営林場です。過去50年間に、営林場の人々は砂漠を森林に変えるという奇跡を作りあげただけでなく、周辺地域経済のグリーン発展をも実現させました。
中国林業科学研究院は「塞罕壩営林場は毎年、1億3700万立方メートルの水を浄化し、二酸化炭素74.7万トンを吸収できる」と分析しています。
中国政府は1962年、塞罕壩で国有機械営林場を設立しました。海抜の高い所に位置する塞罕壩では毎年の積雪期間が7か月もあり、冬の最低気温は氷点下43度。この過酷な自然環境において当時平均年齢が24歳の369人の若者からなる林業開発チームが結成され植樹造林を始めました。残念なことに、樹木の活着率はわずか8%でした。
しかし、若者たちは不屈の精神を発揮し、厳寒地域から種を取り入れ、育苗、造林などといった技術的難題を解決しました。こうして営林場の規模は日が経つにつれて大きくなってきました。
平均海抜が1500メートルの塞罕壩営林場は北側には中国10大砂漠の一つフンサンダーク砂地があり、南側では燕山山脈、北京、天津を見下ろすことができます。塞罕壩は昔、北京市を襲う砂嵐の通り道でした。しかし今日、塞罕壩は世界における面積が最も大きい人工林として、フンサンダーク砂地からの砂嵐を効果的に食い止めています。北京市における春によく吹く砂嵐の日数は1950年代より7割も減少しました。このほか、塞罕壩には動植物が合計1757種類あることで、天然動植物の宝庫とされています。(殷、kokusei)
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