李克強首相は10日と11日の両日、陝西省の楊凌区と宝鶏市を視察しました。その際、李首相は国民生活の向上を通じた、西部大開発を推進する過程における経済成長のグレードアップの必要性を強調しました。

　楊凌区には陝西自由貿易実験区に所属する区域があり、起業支援を行っているため、農業系の新企業が集まっています。土壌を浄化・改良するイノベーション企業もあれば、ビックデータプラットフォームを立ち上げ、栽培と養殖を同時に行う農家をサポートする会社もあります。

　また、楊凌職業農民起業イノベーションゾーンでは、新しいシステム、土地利用のモデルチェンジ、専門家チームといった三者連携を通じて、農家の収入を増やす方法を提案するとともに、農産品に関する技術と流通の改善を目指しています。

　宝鶏市にある秦嶺の山奥は交通が不便で、経済が立ち遅れ、暮らしが貧しい区域です。大湾河村もその一つです。一人当たりの所得が低く、子供の通学は難しく、病院での治療なども困難です。

　李首相は大湾河村を視察した際、現地の代表らに対し「環境作りに力を入れ、農家の増収に力を入れる必要がある。また、村民を山奥から移住させる際には、新しい定住地や就職などを適切に手配する必要がある」と指示しました。その上で、「地元の自然環境を生かして、特色ある観光業や農業を開発する必要がある」と強調しました。（朱、謙）