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青海省同仁県、芸術家育成で貧困撲滅目指す

2017-06-16 16:00:25     cri    

 青海省黄南チベット族自治州の同仁県は、チベット族をはじめとする多民族が暮らす地域です。ここでは、チベット族の歴史と文化、宗教、物語などと深く結びついたレプコン(熱貢)芸術と呼ばれる美術品や工芸品が発達しています。中でも代表的なのが、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている「タンカ」と呼ばれるチベット仏教画です。

 人口10万人の同仁県に、タンカを描く人は2万人以上もいるそうです。ダンゼンサンディンさんもその一人です。今年23歳になる彼の最終学歴は小学校でしたが、2013年からタンカを描くことに興味を持ち、同仁県のレプコン民族文化宮でスケッチから習い始め、4年間勉強しました。学習費用や宿泊費は全て学校の負担です。折しも2015年、青海民族大学にタンカの無形文化遺産継承者育成クラスが設けられ、ダンゼンサンディンさんは、そのクラスに参加し1ヵ月ほど研修を受けました。今年7月、彼の作品2点が北京のタンカ展に出展される予定です。

 同仁県レプコン民族文化宮の責任者ゲサン氏によりますと、同施設は2012年に設置され、これまでに牧畜業区出身の児童、身体に障害のある身寄りのない青少年など合計130人が無料でタンカを学び、宿泊したということです。同施設では全国から受講生を募集しており、国家・省レベルの絵師を招いて講義を行っています。

 青海省黄南チベット族自治州には、この5年間で28カ所の無形文化遺産継承研究センターの設置が批准されました。そのうち、レプコン芸術の継承・研究センターは20カ所で、その投資総額は3億元に達しています。各センターからは毎年50人から60人の学生が卒業しています。また、現地政府は優れた作品を集めて、上海や天津などの都市で展示会を開いています。

 青海省貧困撲滅開発局の馬豊勝局長によりますと、青海省は毎年、同仁県で行われているタンカ絵師育成プロジェクトに助成金を提供しています。タンカ制作産業の発展を促進し、その文化が受け継がれるとともに、現地の貧困人口の就職率が年々向上しているということです。(任春生、謙)

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