李克強首相は18日午後、北京を訪問している欧州連合（EU）のモゲリーニ外交・安全保障上級代表と会見しました。

　この中で、李首相は中国・ヨーロッパの関係を高く評価し、「中国とヨーロッパは、世界の2つの大きな力として、国連憲章の主旨と原則に則り、地域と世界の平和を維持し、グローバルな問題に対応していく。また、グローバル・ガバナンスシステムの改革と改善を図り、経済のグローバル化と自由で公平な貿易を促すという積極的なシグナルを発信する。双方の関係と協力の安定性によって、国際情勢が抱える不確定性に対応していく」と表明しました。

　さらに、EUとの関係発展を非常に重視し、欧州の一体化をあくまでも支持し、EUの団結、安定、繁栄を望むと表明するとともに、「国際義務を履行するという、EUの約束を重視している。EUと共に努力し、双方の投資協定交渉や、自由貿易の可能性の研究などを含む広い分野で実務協力を行い、話し合いによって意見の不一致を適切に管理していく。そして、双方の関係を、ルールを基礎とした国際秩序の枠組み内でよりよく発展させ、世界経済に新たな原動力を注いでいく」と強調しました。

　これに対し、モゲリーニ上級代表は、「ヨーロッパと中国は、テロリズムや気候変動といったグローバルな問題に対応し、世界平和と開発を促進するという任務を背負っている」と表明した上で、「EUは多国籍な国際システムを維持し、自らの国際義務を履行することを重視している。建設的な姿勢で中国との協力を強化し、意見の違いを適切に管理し、双方が投資協定交渉で積極的な進展を得られるように推し進めていく」と述べました。（Mou、謙）