『中国企業グローバル化レポート（2016）』が23日、北京で発表されました。この報告書によりますと、2015年、中国の直接対外投資額は初めて外資導入額を上回り、中国は純粋に資本輸出国となったとして、中国企業の対外投資が黄金時代に入ったと評価しています。

　中国とグローバル化シンクタンク（CCG）、社会科学文献出版社が発表したこの報告書によりますと、2005年の同期以降、中国の対外直接資金フローは10年連続で成長しており、2015年には1456億7000万ドルに達しているとしています。これは2005年の13倍以上、前年同期比では18.3％増となる数値で、初めて世界2位に浮上しました。

　報告書は、「中国企業の国外進出が時機と環境に恵まれたことが、対外投資激増の要因だ。また、資金面では、2015年下半期、信用貸付と社会への資金投入が全体としてやや高いレベルを保ち、実体経済が資金面で全体として余裕をもっている。また、優秀な国内企業が国際市場に目を向けるようにもなった」としています。

　地域別に見ると、2015年、中国企業の対外投資は主にアジア、欧州、北米地域に集中し、それぞれ30％、29％、25％を占めています。また国別では、対米投資の件数が129件、金額にして482億6700万ドルにのぼり、2014年に比べ、それぞれ24％と94％の成長を見せています。（玉華、む）