第11回G20サミットは4日午後、中国の杭州で行われました。習近平国家主席は開幕式を主宰し、挨拶の中で、「知恵と力を合わせて、杭州サミットで、世界経済成長の推進、国際経済協力の強化、G20発展の推進という目標の達成を実現する」との期待を寄せました。

　当面の世界経済について、習主席は「新しいラウンドの科学技術と産業革命はまだ勢いが形になっておらず、主要経済体は相次いで高齢化社会に入り、経済のグローバル化は大きくうねっている。保護主義、利己的な傾向が現れ、多角的な貿易体制は衝撃を受けている。金融監督管理の改革は明らかな進展を遂げたものの、レバレッジが高く、バブルなどの不安定要素が多く、様々なリスクが増している。これらの要因によって、世界経済は全体的に持ち直す様子は見せているものの、成長原動力の不足、需要の不振、金融市場の波、国際貿易と投資の持続的な低迷など、様々なリスクと試練にさらされている」と指摘しました。

　さらに、当面の挑戦に対応し、世界経済を根本的に治す総合的な施策に当たる「処方箋」を主張しました。具体的には、5点あげています。

　①マクロ的経済政策の協調を強化して、共同で世界経済の成長を促し、金融の安定を守ること

　②成長方式を刷新し、成長につながる原動力を掘り起こすこと

　③グローバル経済ガバナンスを改善し、それを保障するための体制を整備すること

　④開放型の世界経済を建設し、貿易と投資の自由化と利便化を引き続き推進すること

　⑤『持続可能な開発のための2030アジェンダ』を実施し、包摂的な開発を促すこと

　の五つです。

　これからの2日間、サミットに参加している各側は「革新的、活力ある、連動的、包摂的な世界経済を構築」という杭州サミットのテーマをめぐって、マクロ政策の協調強化、成長方式の革新、更なる効率的なグローバル経済・金融ガバナンス、国際貿易と投資の強化、包摂的で連動的な発展、そして世界経済に影響を与えるその他の注目すべき問題や議題について討議を行います。(Lin、星)