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フィリピン共和国のアキノ(前)政権の不法な訴求に基づいた南海仲裁案の仲裁裁判所が12日、領土主権と海洋境界線画定などについて、仲裁裁判所の管轄外の事案に対して不法で無効な、いわゆる最終判決を下しました。これに中国政府及び指導者らは厳粛な声明を繰り返し発表し、仲裁裁判所の判決は不法で無効なものであり、中国はこれを認めず、受け入れないとしています。
12日、習近平国家主席は北京の釣魚台国賓館で、第18回中国・EU指導者会合のために中国を訪れている欧州理事会のトゥスク議長、欧州委員会のユンケル委員長と会談した際、「南海における中国の領土主権と海洋権益は、どんな状況においても、フィリピンが提起したいわゆる南海仲裁案判決の影響を受けない。中国は、この判決に基づく主張と行動を一切受け入れない」と強調しました。
12日午後、李克強首相は人民大会堂で、欧州理事会のトゥスク議長、欧州委員会のユンケル委員長と共同にで第18回中国・EU指導者会合を主宰した際、「中国政府はフィリピンによる南海仲裁案のいわゆる『判決』を認めず、受け入れないとしている。これは国際的な法的秩序と地域のルールを守るためである。当事国として、中国は南海地域の平和の安定を維持するために力を尽くし、『南海各側行動宣言』の規定に基づいて、国際法に則り南海に関する争いを平和的に解決したい。欧州各側はこの問題について客観と中立の立場を堅持してほしい」と表明しました。
12日、中華人民共和国政府の南海での領土主権と海洋権益に関する声明がを発表されしました。声明の中で、「中国南海諸島には、東沙群島、西沙群島、中沙群島、南沙群島が含まれる。いくつかの国による中国の南沙群島と一部の島礁の不法な占領、及び中国が管轄する関連海域の権利を侵害する行動に、一貫して断固反対している。中国は、歴史的な事実を尊重した上で、国際法に則り、当事国との直接交渉によって、南海に関する争いを平和的に解決したい。各国の国際法に基づいた南海での航行の自由を尊重し、支持する。他の沿岸諸国及び国際社会と協力して、南海の国際海路の安全とスムーズな航行を維持する」と指摘しました。
12日、中国外務省はフィリピン政府が申し立てた南海仲裁案に対する裁判所の判決について声明を発表しました。声明の中で、「フィリピンが一方的に仲裁案を申し立てた目的には悪意があり、その目的は、中国の南海における領土主権と海洋権益を否定することだ。フィリピンの仲裁を提起する行為は国際法に違反している。南海仲裁案判決は無効で、拘束力がなく、中国はこれを受け入れず認めない。仲裁裁判所は、フィリピンが提起した仲裁事項が事実上、領土主権及び海洋境界線の問題であることを無視し、中国とフィリピンの問題解決に対する選択を誤解し、事実認定と法律適用において明らかな間違いを犯している。中国の南海に対する領土主権と海洋権益はいかなる状況においても、南海仲裁案の結果の影響を受けることはなく、中国は仲裁判決に基づくあらゆる主張と行動に反対し、これを受け入れない。中国政府は、領土問題と海洋境界線争議において、第三者を通しての問題解決の方法を受け入れず、一切の争議に対する解決を中国に押し付ける行為を受け入れないことを改めて強調する」と表しました。
12日、王毅外相は南海問題仲裁判決結果について談話を発表しました。談話の中で、「南海問題をめぐる仲裁案は最初から法律の衣をまとった政治的茶番劇だった。中国がこれを受け入れず、仲裁に参加しないのは、国際的な法的秩序と地域のルールを守るためである。南海における中国の領土主権と海洋権益にはしっかりとした歴史的根拠と法的根拠があり、いわゆる仲裁裁判所の判決結果による影響を受けない」とした上で、南海問題の解決に向けて引き続き話し合いと交渉を行い、地域の平和と安定を維持していく考えを示しました。
12日、国防省の楊宇軍報道官は北京で「フィリピンが提起した南海仲裁案について、中国政府の立場は明確で一貫したものだ。南海仲裁案の結果がどうあれ、南海における中国の主権と権益に影響を与えることはできない。中国の軍隊は、断固として国家の主権と安全、海洋権益を守る。そして断固としてこの地域の平和と安定を維持し、各種の脅威と試練に対応していく」と述べました。
(雲莎、星)
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