李克強首相は29日、北京で国務院常務会議を主催し、四川省と陝西省にある中国共産党の古くからの革命根拠地の開発を設計し、これら地域での、ゆとりのある社会の構築を速やかに進めるよう要求しました。

　会議では、「四川省と陝西省の革命根拠地は、中国の革命と開発で非常に大きな貢献をした。西部地域の重要かつ独特な位置にあり、貧困な地域が特に多く集中し、インフラ整備が立ち遅れている」としています。特別支援策を講じて革命根拠地の開発を促すことが、西部の大開発や地域格差の縮小、内需の拡大、それに構造調整にとってプラスとなるとみています。

　また、改革開放の拡大によって地域間の協力を進め、革命根拠地の自発的な発展能力を生かしていくよう要求しました。具体的な政策として、一部の重要な水利施設の整備を速め、電気や天然ガスなどのエネルギーの供給を確保し、交通輸送ネットワークを整え、2020年までにすべての村にブロードバンドを通すということです。また、特色ある農業や、新素材、ハイテク設備による製造、物流、観光などの産業を大いに発展させ、東部地域や省内の先進地域からの支援を強化し、新型の都市化や、都市部と農村部の調和のとれた発展を加速します。さらに、中央財政からの資金支援、金融機構からの融資拡大を進めるとしています。（MOU、謙）