中国政府と国連世界観光機関（UNWTO）の共催による第1回世界観光発展大会が19日、北京で開幕、100以上の国から千人近くのゲストが出席しました。李克強首相は開幕式で挨拶し、「平和と発展は各国人民の共通した願いだ。観光業の発展は平和と発展の環境に依存する一方、平和と発展を促す重要な力となっている。今大会は『観光は平和と発展を促進する』をテーマとしているが、これは非常に現実性を帯びたものである。中国は各国と共に、開放・イノベーション・互恵共栄の精神に則って、世界の観光業の包摂的かつ持続的な発展を推進し、協力共栄をコアコンピタンスとする新型の国際関係を築き、各国の人々に利益をもたらしたい」と述べました。

　李首相は、また、「国際的な観光協力計画の実施」や「南北・南南観光対話と互恵協力」、「平和の架け橋としての観光」など、三つの提案をした上で、「突発事件が起きる時、各国はとっさの対応措置を取り、観光客の安全を守る責任がある。観光客を標的とするいかなるテロ行為にも断じて反対する」と強調しました。

　開幕式では、呉洪波国連経済社会局事務次長が潘基文(パン・ギムン)国連事務総長の祝賀の手紙を読み上げました。潘事務総長は、手紙の中で「中国政府が国連世界観光機構と共に、この開拓性ある大会を主宰したことに感謝する。これは、観光と持続可能な開発の2030アジェンダに関する最初のハイレベル会議である。われわれの目標は、行動を通して貧困を撲滅し、むこう数年間で持続開発可能な世界を作りあげていくことである」と述べました。

　なお、大会では各国紹介のためのパーティ・開幕式・基調演説・サミット・G20 観光相会議などが行われ、大会終了時には、成果文書『北京宣言」がまとめられ、発表される予定です。（藍、む）