ヨーロッパに難民が多数流入している問題で、それに対応するための欧州連合（EU）受け入れ分担計画に基づき、シリア人とイラク人の難民計30人が4日、ギリシャの首都アテネから受け入れ先のルクセンブルクに向けて空路出発しました。ギリシャからの移送は初めてです。

　今回移送された30人の難民は、4つのシリア人家庭と2つのイラク人家庭から構成されており、いずれもトルコを経由してギリシャに到着したものです。

　EUの難民受け入れ分担計画により、約6万6000人の難民がギリシャからEUのほかの国へ移送されることになります。この計画の実施期間は2年間、実施予算としてEUから7億8000万ユーロが拠出されることになっており、受入国には難民1人あたり6000ユーロが、移送国にも交通費として500ユーロが、それぞれ補助金として支給されるとしています。

　同日、地中海のキプロス沖では、新たに26人の難民が漂着、救助されています。（ZHL、む）