丹は赤という意味で、頂は山の頂上の頂、つまり、頭のてっぺんが赤い鶴であることから、丹頂鶴といいます。丹頂鶴は、日本では昔から結婚式などめでたい祝い事のときに飾り物に利用されてきたそうです。
ザーロン自然保護区は、中国東北部の黒竜江省に位置しています。鳥の楽園で、丹頂鶴の大切な生息場所でもあります。ザーロン自然保護区は世界で重要な湿地の一つで、面積は21万ヘクタールあります。保護区にはアシが茂って、沼沢が広いため、鳥たちの餌になるいろんな魚やえびが生きていて、鳥たちの天国のようなところです。
ザーロン自然保護区は丹頂鶴の重要な生息地の一つです。たくさんの丹頂鶴がいることから、ザーロンは丹頂鶴の故郷とも呼ばれています。丹頂鶴は仙鶴とも呼ばれています。
今のザーロン保護区の水はとてもきれいだそうです。丹頂鶴は主に魚、えび、貝類や植物の根などを食べます。保護区にはたくさんのアシがあります。アシは1メートルから3メートルぐらいの高さですから、人間は簡単に入れません。このため、丹頂鶴が生存、繁殖するためのいい環境になっています。毎年3月になると、たくさんの丹頂鶴が遠い南のほうからやってきて、ここで繁殖します。
地元政府は湿地の回りのごく一部を観光できるようにしました。でも、生態環境を守るため、観光客は湿地の奥に入ってはいけません。観光客は高さ30メートルのタワーから湿地の風景と丹頂鶴の様子を眺めます。タワーは「望鶴楼」と呼ばれています。
ザーロン保護区では野生の丹頂鶴を守るため、人工孵化事業を行なっています。保護区は中国最大の丹頂鶴の人工繁殖基地となっています。この保護区は1979年から人工繁殖を始めてから、いままで640羽を孵化させ、育てました。
鶴を近くで見たいという観光客の願いを満足させるため、自然保護区の職員たちは保護区の、ある場所を選びました。人工孵化させた丹頂鶴はそこで自由に歩いたり、えさを食べたりします。そこで成長する丹頂鶴は性格が穏やかで人間を恐れません。
丹頂鶴の好きな方にはザーロン自然保護区をお勧めします。
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