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北京の名刹、潭柘寺
   2007-06-11 14:50:15    cri

   

 中国の首都北京は昔、遼、金、元、明、清の五つの時代の首都としても栄えました。今でも、市内には、北海公園や、天壇公園、イワ園、紫禁城など、皇室ゆかりの古い建築がいっぱいあります。市の郊外に行けば、古くから有名な山が多くて、山には多くの仏教建築が残されています。これらの古いお寺などは、週末の散策の場所として、最高です。今日は、北京の西郊外にある名刹、潭柘寺をご案内しましょう。

 潭柘寺は西暦307年に建てられたもので、1700年の歴史があるそうです。この潭柘寺はいったい誰が何のために建設したのでしょうか。潭柘寺管理処の郝新建主任補佐に聞きました。

 「当時、この地方の長官は王郡という人でした。307年にその奥さんが亡くなりました。王郡は奥さんの冥福を祈り、国の安泰を祈るために、現在の北京の西に寺を建てました。そのお寺が今の潭柘寺の前身です。」

    

 潭柘寺は建設されてから、各時代の統治者に重視され、大事に保護されてきました。建築の規模も、中国仏教界での地位も、潭柘寺は北京の数多くの寺院の中でも指折りのものです。潭柘寺の建築様式は、中国の伝統的な建築理念を表しています。建築群の真ん中には、中軸線があって、主要な建築は、中軸線に分布しています。また、左と右、うまく釣り合いを持っています。南北貫通と左右対称、一番安定感のある建築様式だということです。伝説によりますと、明の時代、紫禁城が建設されたとき、この潭柘寺の建築を手本としたということですよ。ですから、ここはまさに小さな紫禁城のようです。

 建築のほかに、潭柘寺には、主な見どころがいくつかあります。まずは、炊飯用の大きな銅製の鍋があります。それは非常に大きな鍋です。直径4メートル、深さ2メートル。普通のお粥を作るために、十数時間かかります。また、鍋を洗うときに、お寺のお坊さんは、梯子をのぼって鍋に入って洗わなければならないそうです。また、面白いことに、この大きな鍋のかまどには、お寺の名前、「潭柘寺」が刻まれています。かまどに何故潭柘寺の名前が刻まれているのか、潭柘寺管理処の郝新建主任補佐は、次のように話しています。

    

 「昔、寺院の建築はすべて木製なので、火事になりやすかったのです。そのときの住職はある日、夢を見ました。夢で、住職は、潭柘寺を火に入れれば火事にならないと教えられました。夢から覚めた住職は、潭柘寺の名前をかまどに刻めば、毎日火に焼かれるようになって、そのおかげで火事にならずにすむんじゃないかというアイディアが浮かびました。それで、潭柘寺という三つの字をかまどに刻んだのです。」

 この巨大な銅製鍋のほかに、お寺のもう一つの宝物は、石の魚です。この魚は長さ1.7メートル、重さ150キロ、濃い緑の色を呈しています。お寺を訪れる人はよく列に並んで、次々と石の魚に触ります。潭柘寺のガイド、李路さんの話です。

 「この魚は竜王の宝物だと伝えられています。病気の治療や厄払い(やくばらい)に特にご利益(ごりやく)があります。頭が痛いときは、魚の頭に触って、おなかが痛いときは、その腹に触ると治りますよ。」

      

 実はこの魚は隕石に彫刻したものだそうです。この隕石には銅や他の希少金属が含まれています。このため、魚の違う部分で叩くと、楽器のように違う音が出ます。たぶん、こんな特徴があることから、だんだんと人々に神秘的に思われるようになったのでしょう。

 さて、このような宝物のほか、潭柘寺のもう一つの見どころは古木です。もともと、潭柘寺の名前は木から来ています。潭柘の柘は「やまぐわ」という木のことなんです。この木はカイコを飼うこともできるし、高級な木材にもなります。

 お寺の境内には、大きなイチョウの木があります。樹齢千年だいうことです。また、紫モクレンの木も2本あって、樹齢が400年を超え、なかなか立派なものです。毎年4月に咲くときは、その紫の霞が多くの人を引き付けています。

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