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この日使った食材 |
ハトのスープと紫蘇入り薬膳茶 | 「せっかく中国にいるのだから、中国ならではの習い事をしてみたいな・・・」
そんな方にお勧めなのが、カルチャーセンター『風姿花伝』。
サロンを主宰する宮崎さんは、もともと日本語教師。「言葉だけでは伝わらないものもある。文化を通して、日中のコミュニケーションを深めていければ」と、1年ほど前にオープンさせたそうです。
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フムフム・・タメになるなあ | 取材にお伺いした日は、中国薬膳料理教室が開催されていました。最近は日本でも「薬膳」ブームなんて聞くけれど、「薬膳って一体何???」というのが正直なところ。
マユツバで得た知識によると、薬膳の起源は周代(紀元前10世紀以降)にさかのぼります。当時は、皇帝の食事を管理する「食医」という医者がおり、食べ物で健康管理・病気治療を行っていたそうです。食事は生命を養い健康を保つために欠かせないもの、つまり「医食同源」思想が根底にあるわけですね。その後、歴史の流れとともに食材の効能に関する研究が進み、最近では学問としても体系化されつつある・・・うーん、やはり難しそう?!
「大丈夫!薬膳料理は、決して難しいものではないんですよ。"風邪の予防には生姜が効く"とか、いわば暮らしの知恵なんです。身近にある材料を使った、美味しくて体に良い料理。それが薬膳です。」 と宮崎さんに励まされ、わたしも教室に参加してみることにしました。
月に1度開催されるこの教室。今月の料理は「漢方入りハトのスープ」と「梨と白キクラゲのお粥」。秋になると空気が乾燥するため、肌荒れや呼吸器系の病気などに注意が必要です。そこで、体の渇きを潤す作用のある食材がズラリ。中国人の先生が、ひとつひとつの食材を丁寧に説明しながら、調理法を実演してくれます。薬膳料理は、素材の持つ力を最大限に活かすのが特徴。余計な味つけは一切必要なく、調理法もシンプル。これなら、日常の食卓にも応用できそうです。難しい用語も出てくるのですが、日本語による通訳が入るので問題なく理解することができました。
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丁寧に説明しながら実演 |
梨と白キクラゲのお粥 |
最後はみんなで試食しながら、先生とおしゃべり。「日本ではハトを食べる習慣がありませんが、日本に帰ったらどうすればいいのでしょうか?」「ウコッケイや普通の鶏肉で代用してもいいよ。でも、栄養面を考えるとハトが一番だよ」・・・わきあいあいとした雰囲気の中、およそ2時間にわたる講座が終了しました。
このほかにも、中国茶芸や中国式マッサージ、点心料理などの教室を随時開催。さらに、日本語レッスンや日本茶サロン、陶芸教室など、日本の文化を紹介する講座もあり、中国人の方からも好評だとか。
中国生活を、より楽しく充実したものにしてくれる習い事。みなさんも、『風姿花伝』で素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?(撮影・文:末永由希)
講座内容などに関するお問い合わせ:
『風姿花伝』カルチャーセンター
住所:朝陽区SOHO現代城3号楼305室(地下鉄1号線「大望路」駅そば)
電話:010?8589?5740
メール:fzhc@hotmail.co.jp
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