北京は昼間が30度を超える猛暑が続いていますが、皆さんの所はいかがでしょうか。
さて、今年、北京は夏に入ってからよく雨が降ったりしていましたが、降雨量が多いはずの南方、雲南省などでは、(1)旱魃に見舞われています。この間、その旱魃の影響で、稲作で有名な棚田にひび割れが入った写真を見て、(2)びっくりしました。その(3)棚田は、雲南省に集中して暮らしているハニという少数民族の棚田です。(4)ハニ族の生活場所は、高度2000メートルぐらいの所で、耕地が少ないです。ということは、ハニ族はここの原住民ではなく、1200年前に北の四川省から(5)移住するようになったからです。もともと棚田で稲作を作る民族なので、ハニ族はこの耕地の少ない(6)山の斜面に棚田を整え米を作っています。棚田が最も多いところでは3000段もあるそうです。
一枚の棚田を作るのには、少なくとも(7) 3年間は掛ります。土地が決まったらすぐ水田にするのではなく、三年間は(8)畑として耕し、(9)水田に向くような土地作りをします。でも、その土地の選別もなかなか難しいそうです。風が少なく、日当たりがよく、緩やかで、虫害に見舞われたこともなく、鳥が来ない、1年中貯水のいいという(10)優良な土地です。三年経つと、初めて石を積んで棚田にするというやり方となっています。
ここで棚田作りに成功したことは、この地区の気候と、(11)山間地区という自然条件と深く関わっています。ここは(12)亜熱帯性の気候のため、谷の部分は気温が高いですが、山が高くなるに連れて涼しくなる気象条件になっています。谷川は暑さで蒸発が早く、ここから出る多量の水蒸気が3000メートルまで昇ると、豊富な降雨量をもたらします。ハニ族はこの自然条件を(13)上手に生かして、水路を作り、水田の用水を確保しています。それに各水田の入り口に(14)目盛りを入れた板を立て、水の流入量を調節します。ハニ族はこのように大自然を大事にし、(15)厳しい自然条件をうまく生かして自然と共生する民族です。ハニ族は自分の民族のことを(16)「天の神の子」と自称しています。これは、この民族の優れたところではないでしょうか。
日本にも厳しい環境に負けず棚田を作っているところもあると聞いていますが、どこの農家の心にも、共通する部分があるようですね。しかし、今、この棚田は、(17)ひび割れています。それでもハニ族の人達は、これで棚田の稲作をやめるつもりはないと言っています。私は、いつか中国と日本の棚田旅行に出かけようと、思っているところです。
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