10月1日は中国の建国記念日、「国慶節」です。多くの国民はこの七日間連休を利用して旅行に出かけます。首都の北京はいつも国内旅行の人気観光スポットですが、今年は北京五輪の開催によってさらに人気が高まりました。今日のこの時間は、国慶節連休の北京観光についてお伝えしましょう。
北京五輪は終わりましたが、五輪ムードはまだ続いています。多くの国民は競技場で直接観戦することはできませんでしたが、この国慶節連休中に「鳥の巣」や「水立方」などの競技場を見学したりして夢をかなえています。中国南部の広州から来た呉立さんはその中の一人です。
「まず行くのは鳥の巣ですね。立派な建物です。デザインでも、スケールでも、実際に見るときっと感動するでしょう」
五輪競技場の一部では、見学のほか、スポーツ施設を実際に利用することもできます。中国国際旅行会社国内部の張陵ケツ副総経理はこれについて次のように話しました。
「私たちは北京市内の観光プランに五輪体験を付け加えました。観光客は見学のほか、五輪の競技種目を実際に体験することができます。たとえば、順義水上公園ではボート、カヌーなどを実際にこぐことができます。五輪射撃場では射撃を体験できます」
五輪の開催を通じて、北京市内の観光施設や交通機関などは大きく改善されました。現在、北京市内の高級ホテルは8百軒を超え、客室は13万室に達しました。路線バス、観光バスが増えるとともに、地下鉄の路線も3本新しく開通しました。故宮、頤和園、天壇などの名所は、バリアフリー施設の設置を含む改修をしました。
五輪の時に新設された観光スポットは、五輪後も自由に見学できます。「中国のルーブル美術館」と言われる「北京百工房」はそんな観光スポットです。「北京百工房」は、「景泰藍」(銅製七宝焼き)、切り紙など中国の伝統的な工芸品が展示されているほか、職人が工芸品を制作する全工程を見学することもできます。ですから、この「北京百工房」は生きた博物館とも言われています。これについて、責任者の張愛華さんは次のように紹介しました。
「生きた博物館は、職人が実際に工芸品を手作りすることによって生きたわけです。普通の博物館は、展示されたグッズと写真などをガイド役が説明するという形で見学を行いますが、ここは熟練の職人たちが実際に腕を見せてくれます。ここでは、無形文化遺産の展示も行われています」
五輪の開催は主催都市の観光業を促します。北京市の丁向陽副市長は、五輪の開催という絶好のチャンスをつかみ、観光業の更なる発展を目指す必要があると次のように指摘しました。
「五輪の主催都市は五輪後も観光客をどんどん引き付けることができます。北京五輪の開催を通じて、北京市の知名度は世界的に広がり、海外からくる観光客が急増しています。このチャンスを見逃さず、市内観光の種類、観光の仕方やサービスなどを改善し続け、アジアで最も素晴らしい観光都市、そして世界で一流の観光都市を目指して工夫していくべきです」
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