8月8日夜、北京オリンピックの開会式が盛大な花火とともに始まりました。
古代の時計日晷(にっき)がスクリーンに映し出され、グランドでは2008人が古代の打楽器缶(ふ)を打ち、その音が創り出した壮大な場面は世界の人々を感動させました。
これは、大勢の出演者が孔子の弟子(でし)に扮装し、古代の本・竹簡(ちっかん)を開いて詩句を読んだ場面です。
チャン・イーモウ総監督は「海外からの人々から中国の特色に触れたいという声が高まったため、中国文化を表現することが開会式の主な内容となった」と語りました。
チャン・イーモウ総監督は「開会式では中国の伝統文化、古い文化を表した。周知のように、中国は5000年にわたる文明をもっており、これがアトラクションの中核となった」と語りました。
中国絵画巻物が開かれ、黒い衣裳をまとった踊り手が踊りながら墨の線を引いて、山、川、太陽、月を描きました。
この場面のねらいについて、チャン・イーモウ総監督は「まず、古代を意味する踊り手が山、川、太陽、月を描き、そこへ現代を意味する子供たちが色をつけ、さらに、入場行進の際、各国の選手たちの足に踏まれ、1万を超える足跡が残された。パフォーマンス・アートとして、これはオリンピック史上初のものであり、また世界最大規模のものでもある」と述べました。
巨大な巻物を舞台に、文字、陶磁器、活版印刷(かっぱんいんさつ)、漢字の変遷、京劇、シルクロードなど、中国の悠久の歴史と文化が人々の前に描き出されました。
ケニア放送公社のワウェル総裁は「開会式の演出はまさに奇跡で、天才的というべきクリエイティビティに溢れている。また、美しい衣裳と音楽を楽しむことができ、中国文化の大きさと深さを感じた」と感想を語りました。
また、アメリカのコロンビア大学でアート・イニシアティブのディレクターを担当するグレゴリー・モッシャー氏は「信じられないほど素晴らしい。古代打楽器、シルクロード、五輪のマークが上に上がっていく様が極めて印象的だった。数千年の伝統と歴史の重さが感じられた。開会式は中国のことを世界の人々に印象付けた」と述べました。
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