この数週間、中国の南部地区が50年ぶりの雪災害に見舞われました。中国政府の指導のもと、中国人民が一致団結して、災害救助に取り組んででいます。これについて、国連の関連機関は、高く評価しました。　

　スイスのジュネーブに本部がある国連国際防災戦略事務局は、国連の災害防止のための専門機関です。中国の南部が雪災害に見舞われてから、防災戦略事務局は、被害状況と救助の進捗状況に高い関心を寄せていました。この機関はこのほど、「今回の災害は大きな被害をもたらした。中国の19の省の１億人に及ぶ人口が影響を受けており、停電と断水の影響を受けた人々の数は、イギリスと南アフリカの総人口に当たる。災害による損失は、数百億元にも達している。春節の帰省ラッシュと重なったので、災害救助が難しくなった」と述べました。中国政府は、被災住民の要求を満たすため、積極的に物資の調達を行いました。これについて、国連国際防災戦略事務局のブリセノ局長は、「今回の救援活動で、中国政府が、素早く、適切な措置を取ったため、著しい成果を収めた。これは、中国の災害緊急システムのおかげだ。私たちは、数年前から中国政府と災害防止などで協力していることから、このシステムをよく理解している。この災害緊急システムのおかげで、災害の影響が緩和され、状況が回復している」と語りました。　

　国連国際防災戦略事務局は、また「今回中国を襲った災害は記録的なものだ。雪災害が亜熱帯地区で起きるのは大変珍しい」と述べた上で、今回の災害を『新たな極端な気象災害現象』と呼んでいます。中国の救助活動が収めた経験は、今後の国際的な災害防止に役立つものと見られています。国連国際防災戦略事務局のブリセノ局長は、「中国の災害救助の経験は、他の国にとっても重要だ。これは、新しい災害で、これからも頻繁に起きるかもしれない。中国の災害救助から沢山の経験を教わることが出来るはずだ。今後、中国と協力して、災害救助の経験を総括したい」と述べました。　

　取材を受けた時、ブリセノ局長は地球温暖化と国際的な災害防止の関係についても語りました。この中で、ブリセノ局長は、「温暖化が進み、都市化が進んで、環境的なプレッシャーが高まるなか、極端な気象災害が昔よりひどくなるはずだ。これらの災害に対応するためには、各国間の協力を強化して、災害による損失とリスクを最低限に減らすことを気候変動問題への対応戦略の中心に置くべきだ」との認識を述べた上で、「災害防止をより一層重視すべきだ。政府だけではなく、各機関、社会団体、非政府組織にも、災害防止システムの重要性を理解してほしい。すべての人が、災害防止や災害対応の方法を学ぶべきだ。災害防止システムは、気候変動問題への対応の中心におく必要がある」と語りました。（翻訳：李軼豪）