28日に陸軍参謀長を離任したパキスタンのムシャラフ大統領は29日、文民大統領として続投する就任宣誓を行いました。そして、国民に向けた演説で、今月3日に行った非常事態宣言を12月16日に解除し、総選挙を予定通り、来年1月8日に実施すると発表しました。
ムシャラフ大統領はこの中で、「非常事態を実施したことにより、テロ活動を抑え込むことができ、パキスタンの民主は元の路線に戻った。したがって、12月16日に非常事態宣言を解除し、暫定憲法命令も無効にすることを決めた」と語りました。
これに対し、パキスタンの野党の政治同盟「全党民主化運動(APDM)」は同じ日、選挙をボイコットする方針を改めて表明しました。また、シャリフ元首相は、選挙ボイコットでブット元首相に連携を呼びかける意向を明らかにしました。
なお、アメリカ・ホワイトハウスのペリーノ報道官は29日、ムシャラフ大統領が非常事態宣言を解除することを歓迎すると述べ、パキスタンの各政党に対し、暴力衝突を避け、来年1月8日の総選挙に積極的に参加するよう呼びかけました。(翻訳:鵬)
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