中国共産党第17回全国代表大会が間もなく開催されます。今回の大会で、中国共産党はこれまで5年間の政治活動における経験を総括し、これからの重大な方針を定めることになっています。

　９月１８日は、中国対外連絡部の一般開放日でした。王家瑞部長は中国の市民に間もなく中国を訪問するチェコ民主党の責任者を紹介しました。中国対外連絡部は、共産党の外交事務を担当する中心的機関で、今後も、多くの一般市民がここを見学することが出来ます。

　こういった開放的な姿勢で市民に接すると同時に、中国共産党は、同じ姿勢で各国の政党とも付き合おうと考えています。現在、共産党の外交対象には、共産党の左翼勢力や民族・民主政党、社会党や労働党、そして、保守党、キリスト教民主党、自由党など中間･右翼勢力も含まれています。

　中国対外連絡部の劉洪才副部長はインタビューに答え、「『独立自主、完全平等、相互尊重、お互いの内部事務に干渉せず』これが、中国共産党の外交原則である。これに基づき、往来を希望する各国、各地区の政党や政治団体とは、われわれは、新たな政党間の交流と協力を展開していきたい。現在、中国共産党は160の国と地域における400あまりの政党や団体と、さまざまなやり方で連絡と往来を行っている。これにより、多方面、多くの手段、多様な分野においてより深い中国の特色ある政党間外交が次第に形成されている」と語りました。

　これまでの5年間、中国共産党は、各国から1000余りの政党代表団を招き、そのうち、200団体以上は、各国政党の主要指導者が率いるものでした。

　ルーマニア社会民主党のジョアーナ党首は「われわれは、中国共産党を戦略的パートナーと見なしており、両党の交流と協力は、政治面だけでなく、経済、社会、共に関心を持つ国際問題などの分野でも拡大しつつある」と述べました。

　また、イタリア右翼民主党のファシノ書記長は「右翼民主党と中国共産党は、ここ二三年頻繁に交流し、前向きに関係を発展させている。われわれは、中国共産党と良好な両党関係を築き上げていきたい」と語りました。

　中国共産党の指導者は政党間の関係発展を非常に重視しています。統計によりますと、第16回党大会以来、中国共産党政治局委員レベル以上の指導者は50回にわたって代表団を率いて外国を訪問し、各国の政党と直接交流を行ってきました。

　劉洪才副部長は、また 「21世紀に入り、特に第16回党大会開催以降、胡錦涛総書記をはじめとする共産党中央の指導の下で、中国共産党の外交がさらに盛んになり、内容や形式もより充実している。胡錦涛総書記などの指導者も各国政党の指導者と直接の交流と対話を行ってきた。これは、戦略的にも全体的にも、政党間や国家間の関係発展に指導的な役割を果たしている」と述べました。

　中国共産党の外交名簿には、各国与党の指導者や野党の責任者の名前もあれば、新しい党派の若手政治家、国交をまだ結んでいない国の政党指導者の名前もあります。

　これについて、劉洪才副部長は、「外交活動の中で、われわれは、絶えず新しい友人を作って、友人の輪をどんどん広げている。これまでの5年間、わが党は30余りの国における100近くの政党と新たな政党間関係を築き上げた。今、南太平洋の島嶼国や中東地区、ラテンアメリカとカリブ海地区でもわれわれの友人が増えている」と語りました。

　一方、外交の中で、中国共産党は、お互いの意見の食い違いについても話し合っています。

　劉洪才副部長は、「われわれは、国の関係発展を促進できる新しい道筋を探りながら、国を治める政策と方法、国際問題や地域問題などについて検討してきた。外国政党が中国を訪れた際、ありのままの中国を理解してもらうため、われわれは、発展の進んだ地区を紹介すると同時に、発展が立ち遅れている貧困地区も見学してもらった。各政党の活動方式、性質、信仰、綱領、活動理念、社会基盤などは千差万別に異なるが、与党という立場としては、活動能力の向上や政治的地位の強化などにおいて、同じような課題にぶつかっている。われわれは、各政党の成功した経験をしっかりと学びたい」と述べました。

　中国の総合的国力と国際的地位の向上に伴い、国際社会は、中国に注目するとともに難航する国際問題の解決への参与を期待しています。そして、こうした中国共産党の外交活動により、国際問題への参与もさらに深まりました。中国共産党は、国連改革や気候変動、調和の取れた世界の形成など重要な外交活動に積極的に臨むと同時に、朝鮮半島の核問題や、中東和平交渉、パレスチナとイスラエル紛争などの問題解決でも各派と広く意見交換し、重要な役割を果たしています。

　中国共産党第17回全国代表大会が間もなく開かれますが、これについて、劉洪才副部長は 「中国と世界の関係が日増しに変化する中、中国共産党の外交にとっても、これまでにないチャンスと課題が生まれている。中国共産党の外交活動は、国民間の相互理解と相互信頼をさらに深めることになると共に、『中国共産党が、民主的で開放的な政党であり、国民のために政治を行う政党だ』というイメージアップにもつながる。国と国との関係発展や調和の取れた世界形成のために、より大きな貢献をしていけるものとわれわれは信じている」と語りました。