中国共産党の第17回全国代表大会が10月中旬、北京で開かれます。中国の専門家は、「第17回全国代表大会の開催は中国の改革開放の重要な時期に行われるもので、ここ30年間の改革開放の中で得た経験をまとめ、科学的な発展観と調和の取れた社会作りの理念を推進していく。会議の成果は、中国の今後の発展に大切な意味を持つだろう」としています。
中国共産党の全国代表大会は5年に1回開かれます。今回の会議後、まもなく改革開放30周年を迎えます。中国共産党の発展と建設を長年研究してきた戴焔軍教授は「今回の会議は、改革開放30周年の年に行われる。われわれは、ここ30年間に得た多くの貴重な経験を総括する必要がある。中国共産党の新しい指導グループは前回の全国代表大会で、一連の重要な戦略構想を打ち出した。その実践における経験をまとめることも必要だ。この意味で、第17回全国代表大会は非常に重要な意義がある」と述べました。
2002年に行われた第16回全国代表大会以来、経済の発展によって、2006年の中国における1人当たりの国内総生産は2000ドルを突破し、中国共産党が提唱している改革開放の発展も高度成長の時期を迎えています。しかし、都市部と農村部の発展の不均衡、環境問題及び貧富の差の拡大などの問題は依然として存在しています。
このため、2004年、中国共産党は、調和の取れた社会主義社会の構築という戦略的任務を提起し、さらに2006年、これを2020年までに実現させるという目標を定めました。
「人々の主体的地位と革新精神を尊重し、最大限に人々の参加意欲と活力を動員し、最大限に人々の根本的な利益を確保し、共同建設と共同享有という原則を調和の取れた社会の構築に取り入れるべきだ」と強調しました。
中国共産党の指導の下で、中国政府は、民生問題の解決をより重要な位置に置き、努力を重ねて、一連の成果を上げました。ここ数年、中国の都市部の雇用は年間1000万人のスピードで増加しています。また農村部では、義務教育の学費が全て免除されました。さらに2007年、中国の新型農村医療合作制度のテスト地域は全国の80%をカバーしています。
まもなく開催される第17回全国代表大会について、中国共産党中央党学校科学社会主義研究室の呉忠発教授は、「中国は現在、制度革新の段階に入った。第17回全国代表大会はこのような背景の下で開かれる。制度革新の問題をいかに解決するかについて、科学的な発展観と調和の取れた社会の構築という理念は、非常によい理論的依拠を提供した」と述べました。
呉忠発教授はさらに、「調和の取れた社会の構築という理念は、民衆を大切にし、その生活レベル向上を目指すものだ。第17回全国代表大会の後、中国は、この理念をより重要な位置に置き、民生問題の解決をさらに重視し、民衆の福祉を向上させることに努力していくだろう」と語りました。
|