中国人民銀行(中央銀行)は11日、期間3年の中央銀行手形1500億元を発行すると発表した。同行が自行債を発行するのは今年6回目で、これまでは発行の度に「影が形に従うように」金利引き上げが行われてきた。「北京晨報」が伝えた。
中央銀行手形は商業銀行を対象に発行される債券で、発行量が増えるごとに、銀行の融資・投資資金は少なくなる。今回は中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国交通銀行の5行向けに発行される手形が全体の約3分の2を占めるという。
中国銀行グローバル金融市場部交易センターの董徳志アナリストは研究報告の中で、中央銀行手形発行と金利引き上げとの必然的な相関性は確認できないが、金利引き上げにより同手形発行のコストは確実に上昇するため、中央銀行は一般的に金利引き上げに先だって手形発行を終えるのだと推測する。
最近の2回の金利引き上げでは、中央銀行は引き上げの目的はインフレ観測の緩和にあると強調した。同行研究局がまとめた最新の研究報告の予測によると、今年の消費者物価指数(CPI)上昇率は4.6%で、同行が年初に設定した3%以下との目標を大きく超えている。同行はCPI上昇率は12月以降徐々に低下するとみているが、今年下半期の上昇率は楽観視できない。第3四半期の上昇率は6.3%、第4四半期は6.1%に達する見込みで、いずれも歴史的な高水準にある。(編集KS)「人民網日本語版」より
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