中国人民銀行(中央銀行)の周小川行長(総裁、アフリカ開発銀行〈AfDB〉集団理事会主席)は17日、AfDB年次総会の閉幕後の記者会見で、「中国は今後も、銀行の預金準備金率や金利などの通貨ツールを利用して、マクロ経済の安定を引き続き確保していく可能性を排除しない」と発言した。周行長によると、中国のマクロ経済の安定ということが重要で、世界経済の発展に影響を与えるという。
同行は今年3月、経済の安定を維持し、インフレ圧力を緩和するために、金融機関の人民元建て各種預金・貸付金の基準金利をそれぞれ0.27ポイント引き上げた。5月15日には人民元建て預金準備金率を0.5ポイント引き上げ、年初以来4回目の通貨政策ツール発動となった。これも現在の過剰な資金流動性がもたらす矛盾を緩和し、インフレ圧力を低下させるための措置だ。周行長は「われわれはこうした通貨ツールを引き続き利用するし、その他の手段でマクロ経済の安定を確保することも考えている。銀行の預金準備金率や金利といった通貨ツールを引き続き利用する可能性を排除しない」と話した。
周行長は中国の為替相場について、「政府はより柔軟な為替相場メカニズムを段階的に実施するとの方針を非常に明確に示しており、原則として市場の需給関係に基づき、通貨バスケットを参考に調整を行う、管理された変動相場制度を実施していく方針だ」と述べた。
また周行長は「人民元相場はより柔軟性を増し、市場の需給関係をよりよく反映するものになると信じる」と述べた。(編集KS)「人民網日本語版」より
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