中国とオーストラリアの第11回人権対話が30日、北京で開かれました。双方の代表は、自国が人権分野で上げた成果を紹介し合い、国の人権保護への措置などを巡って、意見交換を行いました。また来年度の中国とオーストラリアの人権技術協力プロジェクトの内容についても話し合いました。双方は「引き続き相互尊重、平等に付き合い、互いに内政に干渉しないという原則の下で、人権分野における交流と協力を進めていく」ことで一致しました。
中国とオーストラリアの人権対話は、1997年から始まったもので、両国の相互信頼の強化、人権問題に関する検討及び人権分野における協力のやり方を模索することが目的です。この対話は毎年、両国の首都で交互に行われています。
30日に開催された第11回人権対話は、団長を務める中国の何亜非外相補佐とオーストラリア外務・貿易省のグレイ事務次長の共同主宰によって行われました。何亜非外相補佐は会議が終わった後、「私とグレイ事務次長は、非常に効果的で、実務的、かつ率直な対話を行った。前回の人権対話以来、中国は、人権面での立法、司法改革、政務の透明化及び労働者への権益保護などの面でいずれも大きな成果をあげた」と述べました。
何亜非外相補佐はまた、「中国政府は、政治、経済、社会、文化などにおける国民の権利を非常に重視し、その保護と促進に力を入れている」と述べた一方で、さらに、「もちろん、13億人の人口を持つ発展途上国として、都市部と農村部、沿海地域と内陸地域の発展はバランスが取れておらず、人権への保護と促進は一定の過程が必要である。中国経済の成長につれて、人権保障も徐々に整備されており、国民は、より高いレベルの人権を享受できると信じている」と何亜非外相補佐は語りました。
何亜非外相補佐はさらに、「政治制度、発展のレベルと歴史事情が異なることから、各国が人権面で食い違いを持っていることは、当たり前である。だからこそ、このような人権対話は非常に大切であり、中国政府は、この人権対話を続けていくことに尽力していく」との意向を示しました。
これに対し、オーストラリア代表団のグレイ団長は、「私たちの対話は、建設的かつ開放的なものである。私たちは、中国と良好な友好協力関係を築きたい。このような対話は、私たちの間の食い違いを解消することに大きな役割を果たしている。この対話が長く続くことを願っている。」と述べました。
なお、今回の対話で、双方は対話と2007年ー2008年の中国とオーストラリアの人権技術協力プロジェクトを承認しました。このプロジェクトには多くの分野での人権協力の内容が盛り込まれ、中国とオーストラリアの人権対話による実務的かつ具体的な成果となります。
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