国連の経済、社会事務担当の沙祖康事務次長は29日ジュネーブで、「先進国が政府開発援助(ODA)を履行していないことや、ドーハラウンド交渉プロセスが進まないことなどは、国連のミレニアム開発目標の実現に影響している」と指摘しました。
沙祖康事務次長はこの日開かれた記者会見で、「先進国は、発展途上国を援助するという約束を果たしてはいない。ここ数年の提供された援助金は絶えず少なくなっており、その主な原因は、政治的な意志が欠けている点にある。一方、ドーハラウンド交渉で見られた停滞状態も人々を憂慮させている。関連各方面がいまの難局を打ち破り、発展途上国の要求に確かに配慮し、発展途上国でのミレニアム開発目標の実現を促すよう希望する」と述べました。
国連は2000年に、世界で8項目の主要内容を含むミレニアム開発目標を2015年に実現することを打ち出しましたが、来週ジュネーブで開かれる国連経済社会理事会では、このミレニアム目標の実施状況についての調査報告書が発表されることになっています。(翻訳:玉華)
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