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「友情と協力のために」、温家宝首相が日本国会で演説
   2007-04-12 16:24:01    cri

 日本を訪問中の中国の温家宝首相が12日午前、衆議院本会議場で「友情と協力のために」と題する演説を行いました。安倍晋三首相や麻生太郎外相、それに日本の国会議員など400人以上が出席しました。中国の指導者が日本の国会で演説を行うのは22年ぶりとなります。

 冒頭、温家宝首相は、来場者に感謝と敬意を表し、「友情と協力のために来た」と、今回訪問の意義を語りました。

 そして、歴史問題について「友情と協力のために、あの不幸な歳月の教訓をまとめ、汲み取る必要がある」とした上で、「日本の侵略戦争は、中国人民に重大な災難をもたらし、日本国民にも大きな傷と苦痛を与えた」と強調しました。

    

 「歴史を鑑(かがみ)とすることを強調するのは、恨みを抱え続けるのではなく、よりよく未来を切り開くためである。中日国交正常化以来、日本政府と指導者が何回も歴史問題について態度を表明し、侵略を公に認め、深い反省とおわびを表明したことを、中国政府と人民は積極的に評価する。今後は、日本側が態度の表明と約束を実際の行動で示すことを心から希望する。中国と日本は和すればともに有利であり、戦えば双方に傷つく。両国民の世々代々の友好を実現するのは、時代の流れや両国民の願いと完全に一致し、アジアや国際社会の切実な願いでもある」と語りました。

 日本との戦略的互恵関係の構築について、温首相は、両国関係を新たな段階に推し進め、平和共存、世々代々の友好、互恵協力、共同発展という目標を実現させるため、「相互信頼を増進し約束を履行する」「平等互恵、共同発展を目指す」など五つの原則を把握する必要があると述べました。また、こう語っています。

中国国際放送局の生中継組

 「『中日共同声明』など中日間の3つの政治文書は、政治的、法的、そして事実の面で、両国関係にとって過去をまとめ、未来を描いた基礎となるものである。いかなる状況にあっても、双方はこの3つの政治文書で定めた原則を順守すれば、両国関係は順調に前向きに発展する」と語りました。  また、台湾問題に触れ、温家宝首相は、「中国の中心的な利益に関わる問題」として、「台湾問題の平和解決を目指してできるかぎり努力する。台湾の独立を絶対に容認しない」と改めて主張しました。その上で、「日本が、台湾問題の敏感さを認識し、約束を守り、この問題に慎重に対処するよう希望する」と述べました。

 さらに、中国の発展について、「平和発展の道を堅持し、調和のとれた世界の構築を推進していく決意は永遠に変わらないと強調しました。

 そして演説の最後に、温家宝首相は、中日友好関係の推進に対する願いを語りました。

 「両国人民の友好の土台は、中国の泰山や日本の富士山と同じく、動揺することはない。両国関係の未来を切り開くには、両国政府と国民がともに努力しなければならない。中国と日本、そしてアジアと世界の平和と発展のためにともに奮闘努力していこう」と語りました。

 演説の後、日本の衆参両議院の議長もそれぞれ挨拶し、中国の指導者による22年ぶりの国会演説に対して、歓迎する意を示しました。河野洋平衆院議長はその際、「温家宝首相の今回の『氷を溶かすための旅』が大きな実りをもたらすよう衷心より期待している」と語りました。

 また、扇千景参院議長は、「両国間の対話、交流、相互理解が飛躍的に強化され、両国が、アジアひいては世界の平和と繁栄にともに手を支えて貢献していくことを強く希望する」と述べました。(翻訳:鵬)

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