国家林業局は2007年、陝西省寧陝県で人工飼育しているトキ10~12羽を野生復帰させる計画だ。中国が「トキ野生復帰テストプロジェクト」(陝西省洋県から徐々に野生個体群の生息地を拡大すると同時に人工飼育個体群を自然に帰す試み)によって飼育されたトキを自然に帰すのはこれが初めてであり、貴重な野鳥であるトキが人口繁殖から自然繁殖の段階に入ったことを示している。陝西省林業部門が24日に明らかにした。中国新聞社が伝えた。
トキは国家一級重点保護動物で、現存する野生のトキは、世界では陝西省秦嶺の南坡のみに生息している。関係機関は80年代の中期からトキの保護活動を開始し、同省洋県や周至県楼観台などにトキの人工繁殖基地を設立し、トキが集中して現れる地域には数十平方メートルの保護区を設置した。これにより、トキの群れは1981年に確認された7羽から900羽余りまで増加した。
現在の生息地はトキの生息条件に合わなくなったため、中国国家林業局はここ数年、トキの保護・救済の新しい道を模索していた。「トキ野生復帰テストプロジェクト」もそのうちの一つだ。同プロジェクトは、トキを自然の生態に適応させるための環境を人工的に作り出し、人工飼育のトキに野生での生活を覚えさせるというもので、最終的には他の場所でも正常に成長し、繁殖し、生息できるようにすることが目的だという。(編集AY)
「人民網日本語版」
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