今年は、中国がASEAN・東南アジア諸国連合と対話関係を確立15周年、また、ASEANの輪番議長国であるフィリピンとの国交樹立31周年にあたります。中国とASEANの関係は絶えず深まり、フィリピンとの関係も黄金時期に入ったと言われています。

　中国とASEANの対話関係確立15周年を記念するため、両者は10月末に、中国南部の都市、南寧で記念サミットを行います。ASEAN輪番議長国の大統領として、フィリピンのアロヨ大統領は中国の温家宝首相と共に、今回のサミットを主催します。今回の中国訪問について、アロヨ大統領は、「再び中国を訪問できて、本当に光栄だと思います。中国とASEANのパートナーシップ確立15周年を祝うことは、非常に重要なことです。なぜなら、世界の中で、アジアはかつてないほど重要な地位を占めているからです。今回の記念サミットはお互いの対話と信頼を深めるでしょう。私はこのチャンスを重要視しています。中国とフィリピン人民の交流が深まり、両国の友好関係が促されるでしょう」

　アロヨ大統領はまた、「対話関係確立15年來、中国とASEAN諸国との交流と協力は日増しに拡大し、アジアの平和と繁栄の維持に積極的な役割を果たしている」と語りました。

　「過去の15年間は活気に溢れ、成果豊かな15年となりました。1991年、双方が対話関係を確立したばかりの頃、交流は経済貿易の分野にとどまっていました。しかし現在、中国とASEANは政治、安全、地域問題を含む全面的なパートナーシップを確立しており、向こう15年間も、この関係がさらに発展するでしょう」

　アロヨ大統領はまた、「中国とASEANは世界で重要な役割を果たしている。中国とASEANの戦略的パートナーシップは、東アジアの協力における重要な基礎である。この関係は中国・ASEAN自由貿易区の設置によって、さらに強まるだろう」と語りました。

　「われわれは2010年までに、自由貿易区の設置を約束しました。しかしすでに自由貿易区での内容は多くの面で前もって実現されています。お互いの貿易を拡大することは双方にとって重要なことだと認めあっています。ASEANはおよそ中国の半分ぐらいの人口を持ち、その国内総生産は中国とほぼ同じで、高い市場潜在力を持っています。一方、ASEANにとって、中国との貿易を強化することはアメリカなどの先進国への貿易依存度を減少させることができる点で効果的でしょう」（10／24）